ネイリストの1日のスケジュール・仕事内容・勤務時間をしっかり解説! | ネイル女子

※本サイト内では一部プロモーションが含まれます

最近では、美容師やヘアメイクアーティストだけではなく、ネイリストになるために美容専門学校に入学する人がいる程、人気の職業「ネイリスト」。
「手に職を持つ」という言葉の通り技術職として、今でも人気のある職業です。

ネイリストの仕事=ネイルの施術ですが、それ以外の業務内容についてはご存知でしょうか?

今回は、ネイリストの一日の仕事の流れをサロンワーク経験のある、現役ネイリストの筆者が詳しく解説いたします。

ネイリストを目指している方は、是非最後まで読んでくださいね♪

ネイリストの1日の流れ・仕事内容

お客さんにカウンセリング中のネイリスト

ネイルサロンによって変動はありますが、ここでは、

・営業時間が10時~20時
・従業員数が2名以上

の一般的なネイルサロンを例に、ネイリストの1日のスケジュールや、ネイルサロンの1日の流れ解説します。

8時~9時 早番ネイリスト出勤~オープン準備

10時オープンのネイルサロンの場合、8時~9時頃には早番ネイリストが出勤し、オープン準備をします。

一般的なオープン準備は、

  • 店内清掃
  • 備品補充
  • 朝礼
  • レジ、電話開け
  • 予約確認

です。

トイレを含む店内全体の清掃を済ませ、その日使用する分の備品が足りているかの確認、そしてレジ開けをしたら、その日一日の予約件数や自分が担当するお客様の確認、カルテの準備などをしておきます。

また、連絡事項があれば朝のうちに伝達して共有しておくことも大切です。
朝礼の有無は、勤務するネイルサロンにより異なります。

10時 営業開始・お客様施術・ネイルチップ作成

オープン時間になると次々とご予約のお客様が来店されます。
自分の担当するお客様をお出迎えし、順次施術に取り掛かります。

お出迎えからお見送りまでの流れは、以下の通りです。

  • お出迎え(「いらっしゃいませ。」)
  • ご予約・お名前の確認
  • 席にご案内
  • カルテの記入(新規のお客様)
  • 挨拶とカウンセリング(「本日担当します〇〇です。本日は~」)
  • 施術
  • 完成後、確認頂き問題なければお会計
  • お見送り

担当するお客様がいない時間は、他ネイリストのオフなどのアシスタント業務や、デザインサンプルとして飾るネイルチップの作成やHPの更新、備品の補充(アルミホイルやペーパーのカット作業)などの通常業務をします。

12時 遅番ネイリスト出勤

10時~20時が営業時間のネイルサロンでは、12時頃に出勤する遅番のネイリストもいます。

遅番ネイリストは出勤したら、まず予約状況、引継ぎなどの連絡事項の確認を済ませ、自分の使うデスク周りを軽く掃除します。

その後、お客様が来店されたら順次お客様の施術にうつります。

17時 早番ネイリスト退勤

17時頃になると、8~9時から出勤していた早番のネイリストが退勤します。
退勤前は、自分の使用したデスク周りを片付け、自分の売上を確認、明日の予約状況の確認をしてから退勤します。

20時 営業終了~クローズ作業

20時、全てのお客様の施術を終えるとクローズ作業にうつります。

クローズ作業は、

  • デスク周り含む、店内清掃
  • 備品補充
  • 売上確認
  • レジ、電話締め
  • 終礼

です。

クローズ作業で特に気を付けたいのは、売上の確認です。
1日の営業を終えて、レジにある現金含む売上金と集計上の売上に誤差がないかを必ず確認します。

問題がなければ、レジ締めをし、店舗の電話を営業時間外コールになるように設定しておきます。
(例、「本日の営業は終了致しました」等のガイダンスが流れるようにする。)

21時 遅番ネイリスト退勤

上記のクローズ作業の完了後、連絡事項等ある場合は、サロン内の伝達方法に従って申し伝えした後に、必ず施錠をして退勤します。
前日のクローズ作業である程度の清掃ができていれば、翌朝出勤する早番ネイリストのオープン準備がスムーズに進みます。

ネイリストの仕事が大変といわれる理由

ジェルネイル施術中のネイリストの手元

ネイリストの仕事は、お客様が喜ぶ姿を目の前で見ることで、仕事のやりがいを感じることができます。しかし、いい面だけではなく、ネイリストだからこその大変さも存在します。

サロンワークを経験してきた筆者が感じる、ネイリストの仕事の大変さをいくつかご紹介します。

休憩がしっかり取りにくい

筆者がサロンワークをしていた時、なにより感じたのは「休憩時間の確保の難しさ」です。

昨今のネイルサロンの多くは、ホットペッパーを導入していることが多く、営業時間内に空きがあれば、24時間自動で予約が入ってきます。
(当日予約や直前予約不可にすることも可能ですが、ネイルサロン勤務であれば枠内全て予約を入れようとする店舗が多いです。)

実際に筆者がサロンワークをしていた時は、早番遅番の制度もなく、1人に対して10時~20時まで予約で埋まっていることも多くありました。
そうなるとお昼の休憩等は、お客様の施術を早く終える以外には、取る方法がなくなります。

法律上、休憩の時間は求められますが、この部分が疎かになっている店舗もあるのが現実です。
また、休憩時間がしっかりと設けられていても、他のネイリストの施術状況次第でヘルプに入ることもあります。

シフト制で連休が取りにくい

ネイルサロンは、技術職でありサービス業でもあるため、お客様のご来店が多く見込まれる「土曜・日曜・祝日」も営業している店舗が多いです。
また、スタッフの勤務日をシフト制で回すため、「連休の取りにくさ」もネイリストの仕事の大変さのひとつであると言えます。

実際に筆者がネイルサロンで勤務していた時も連休は滅多に取ることができず、また世間が休日とされる土日祝日やGWやお盆などの休みの取得も難しいことが大半でした。

勤務時間外に練習することもある

これは独り立ち前のジュニアネイリストに多いですが、勤務時間外に練習をすることもあります。

実際に筆者が、新人時代初めて勤めたネイルサロンでは、勤務時間内での練習はNGでした。
勤務時間内は、自分で集客したネイルモデルさんへの施術や、先輩の施術のアシスタント業務、その他サロン業務などをし、営業開始前や営業終了後の時間で練習をするという流れでした。

長時間同じ姿勢でいることからくる体の不調

21歳でネイリストになり、現在33歳の筆者ですが、長くネイリストを続けていて最近特に感じるのが、なんといっても「首、肩こり、腰の不調」です!

ネイリストの姿勢は、とにかく下向きで前かがみになることが多く、一人のお客様に1~2時間は要します。
長時間、同じ姿勢になる仕事であることに加えて、細かい作業で目も酷使します。

そのため、首や肩こり、腰痛、目の疲れなど様々な不調の原因に。また、ネイル施術時の癖や体勢(重心の置き方)などによっては、腱鞘炎などの原因になることもあります。

きついと感じた場合は、無理せず整骨院に通う、また日頃からストレッチをするなど予防することが大切な仕事です。

他の美容職に比べて給与が低め

一般的に美容師など他の美容職に比べると「給与の低さ」もネイリストの仕事の大変な面のひとつであると言えます。

業務内容が楽ではないにも関わらず、給与が低い理由として、ネイリストが国家資格ではない業種であるということが挙げられます。

しかし、近年では、ネイリストの給与もしっかり確約されているネイルサロンも増えてきています。
一昔前までは、ないのが普通だった残業代やボーナスなどが約束されている会社もあります。

ネイリストとして必要なスキル

カルテを記入するネイリスト

ネイリストである以上、ネイルの技術力は当然求められるスキルですが、それ以外にも必要なスキルがいくつかありますのでご紹介します。

コミュニケーション能力や接客能力

まず繰り返しますが、長くネイリストをしてきた筆者が思うことは、ネイリストは技術職である反面、接客業でもあるということ。
そのため、お客様一人一人に合わせたコミュニケーション能力や接客能力も求められます。

いくら腕のいいネイリストであっても、無愛想だったり、人としてのマナーがなっていないとお客様はついてきません。
特にネイルは、1~3時間を近い距離で手を触りながら行う作業です。
「嫌な人だな、失礼な人だな、なんか気まずい」とお客様に思わせてしまうと次回以降のご来店は期待できません。

また、ネイルの施術で疲れるのはネイリストだけではなく、長時間手を差し出して座っているお客様も同様です。
そんな中でコミュニケーションをとりながら、緊張をほどいたり、ジェルの塗布に入る前に「お手洗い大丈夫ですか?」などちょっとした気遣いの言葉掛けが大切です。

コミュニケーションがしっかりとれて、人間関係ができあがってくると、今度は、あなたに会いにネイルをしにきてくれるようになります。
前回の話の続きなど、お客様から色々なお話を聞かせていただけるようになりますよ♪

美的・色彩センス

技術力はもちろんですが、基本の美的・色彩センスも必要なスキルのひとつです。

ネイリストをしているとお客様から、「どっちのデザインが合いますか?」や「このカラーに合わせるなら、どのカラーがいいですか?」などご相談を多くされますし、「デザインなんでもいいのでお任せします!」なんてこともあります。

そうしたときに求められるのが、やはりセンスです。
色彩理論や今はやりのパーソナルカラーなどを学んでおくと、自分の自信や武器になりますよ♪

不器用でもネイリストになれるのか不安…という方は、こちらの記事をチェックしてみてください♪

創造力

上記でもお伝えしましたが、「デザインはお任せします!」と言われるお客様も多くいらっしゃいます。

特に、何度かご来店があり、人間関係がある程度出来上がってくるとお客様側も信頼をして下さっているため、「デザインなんでもいい!」というオーダーが入ることも多々。
そんなとき頭の中でイメージして、デザインを仕上げる創造力もまた、ネイリストに求められるスキルのひとつです。

美的・色彩センスや創造力に「自信がない!」という方は、「まとめ」で筆者がしてきた解決法でご紹介するので参考にしてください♪

雇用形態別にネイリストの働き方を解説

サンプルを選ぶお客さんと接客するネイリスト

ネイリストの仕事の流れやその大変さについて説明してきましたが、ネイリストとして働く場合の「働き方」にもいくつか種類があります!

正社員

就職=正社員といった印象を抱いている方も多いでしょうが、ネイリストも「正社員」として働くことが可能です。
筆者がネイリストになった頃は、まだ完全固定給で正社員としてネイリストを雇うネイルサロンはあまり多くなかったのですが、最近では、この正社員雇用が多いです。

正社員になると社会保険や厚生年金、有給や産前産後休業や育児休業、会社によっては、ボーナスなどもあるため、安定を希望する方にはおすすめです。

アルバイト・パート

正社員以外の働き方として、家庭と両立したい主婦ネイリストなどでも働くことのできる「アルバイトやパートタイム」もあります。この場合は、時給制になります。

育児休業明けのネイリストが復帰した後などは、このパートタイムを利用する方が多いです。

業務委託

ネイリストには、「業務委託」という働き方もあります。
文字は違えど意味はだいたい同じで、時間給や固定給ではなく、自分が担当した売上の合計のうち、定められたパーセンテージ分の報酬がサロン側から支払われるという働き方です。

ネイルサロンは、お客様の予約がなければもちろん売上はゼロになります。
そのため、お客様を担当していない時間帯分の人件費を考慮し、この業務委託という形を選択しているネイルサロンもあります。
業務委託の報酬のパーセンテージは、ネイルサロンによって異なりますが、一般的には40%~60%で設定しているサロンが多い印象です。

実際に筆者が新人時代に入社したネイルサロンは、入社当時は「正社員」雇用であったにも関わらず、人件費削減のため、数か月後に突然「業務委託」雇用に変更になりました。
当時のパーセンテージは、業務委託後、3か月は60%、それ以降は50%という内容でした。

業務委託を経験し感じたことは、指名のお客様ではない、「フリーのお客様をスタッフ同士で取り合う」という現象が起きることです。
また、客単価をあげたり、売上を伸ばすためには自分の技術向上が必要不可欠です。
この結果サロン側としては、店全体の売上や回転率が上がるというメリット、スタッフ側にも高い技術や接客力が身につくというメリットがありますが、その反面、収入が安定しないというデメリットも存在します。
また、業務委託は個人事業主扱いになるため、確定申告や、開業届と青色申告が必要になってきます。

フリーランス

ネイリストの働き方として、最近増えてきているのが、フリーランスとしてシェアサロンや面貸しを使用して働く方法です。

シェアサロンだと、テナントや家賃などのランニングコストがかからず、借りた時間や日数分だけの負担で使用することができますし、美容室やエステ、まつエクサロンなどの面貸しを利用する場合は、自分一人で店舗を構えるよりもランニングコストを抑えることができます。

面貸しは、多くの場合、売上に対する何%といった形で月家賃を負担することが多いですが、その分、ネイル以外の目的で来店されたお客様にも宣伝できるというメリットもあります。

シェアサロンの場合は、ネイルサロンというよりも「自分についてきてくださる指名のお客様」が既にいるネイリストに向いていますが、いずれの方法も自身で店舗やサロンを開くコストよりも圧倒的に安く独立することが可能です。

自宅ネイルサロン経営

上記のパターンは、いずれも「ネイルサロンに雇用、委託される」という働き方ですが、近年人気の「自宅ネイルサロン」という働き方もあります。

自宅ネイルサロンとは、店舗を借りて独立するのではなく、自宅をネイルサロンと兼用するため、毎月のテナント料や初期投資を抑えることができて人気です。
今現在、筆者もこの「自宅ネイルサロン」で個人事業主として開業をして仕事をしています。

自宅ネイルサロンのメリットは、

  • ランニングコストの削減
  • 初期投資が少なく済む
  • 通勤時間の短縮
  • 働く日数や時間に融通を効かせやすい

などです。

ただし、この自宅ネイルサロンをする際には、必ず「開業届」の提出と毎年の確定申告が必要です。

自宅ネイルサロンの開業についてはこちらの記事でも詳しく解説しています♪

まとめ

ネイルケア中のネイリストの手元

今回は、ネイリストの一日の流れについて解説いたしました。

解説してきた通り、ネイリストの1日のスケジュールは、予約次第なところは大いにあるのですが、空いている時間は基本的に店内業務や練習を行います。

また、ネイリストは、技術職であり、接客業でもあるため、基本の技術力以外にも接客力やコミュニケーション能力も求められます。
ネイルは、長時間近い距離で過ごすため、なによりもお客様にとって「居心地がいい」「安心して任せられる」と思っていただけることが大切です。

そのため、「最近寒いですね~風邪など大丈夫ですか?」「ずっと座っていて疲れていないですか?」などちょっとした気遣いや、施術後に「お疲れ様でした。」と労う言葉掛けをすることがコミュニケーションや人間関係にも繋がっていきます。

また、デザインやカラーでお悩みの方や「お任せで!」とオーダーをしてきたときには、美的センスや色彩センス、創造力が求められます。

とはいえ、センスは、生まれ持ったもので大きく変わります。
実際にネイリストを長く経験してきた筆者は、子供の頃から図工が得意だったわけでもないため、色の組み合わせ方やデザインをゼロから作るということがとても苦手でした。

そのため、色彩理論を勉強して、相性のいい色を覚えたり、パーソナルカラーを勉強して「このお客様の肌の色には、このカラーが似合う」と自分が判断できる知識を身に着け、なんでもいいといってるお客様に対しても、「これとこれだと、どっちが好きですか?」など質問をしながら、お客様の好みを探りながら、仕上げていました。

創造力の求められるデザインについては、まずお客様に「今日、どんな気分ですか?」などと聞き、「夏っぽいデザインがいい」とお答えいただけたら、「青系でいきますか?」「涼し気な感じがいいですか?」など相談しながら、デザインを導いていっていました。

こんなときのために、日頃からInstagramなどでネイルの画像をたくさん検索して、流行りや季節感がある、ショートネイルに合う、クリア感がある、ちゅるんと系、大人っぽい、かっこいい系、かわいい系などテーマ別のネイルデザインをいくつもインプットして、とっさなオーダーに対してもすぐに対応できる引き出しをもっておくということを心掛けていました。

お任せと言われても、お客様の中には、「大体こんな感じがいい」というイメージや理想があることが多いため、あとは、お客様と相談をしながら、自分の引き出しから答えを見つけてくるという作業ができると失敗が少ないです。

ネイリストの仕事は、地味な作業も多く、想像よりもキラキラした世界ではないかもしれません。
また、「自分はセンスがないから」と不安な方もいらっしゃるかもしれませんが、知識などで補いどうか諦めてほしくないと思います。

自分の施術したネイルで喜んでくださるお客様の顏を見るのは、なによりも嬉しい瞬間なので、どうかネイリストという仕事を楽しんでくださいね♪

この記事のキーワード

キーワードから記事をみつけよう!

この記事のライター

「ネイリスト転職・就職」のランキング

一週間で人気のあった記事ランキング

ネイル女子 - Have a nice day tomorrow. [明日をたのしく。]

  • facebook
  • x

公式アカウント