ネイルケアを行う際、「甘皮はどこまで切ればいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
甘皮の処理は美しい指先を保つために必要ですが、切りすぎると爪の健康や皮膚に悪影響を与えることがあるため注意が必要です。
そこで今回は、甘皮処理を行う理由やカットする範囲、ケアの頻度について解説します。
正しい甘皮処理の方法を知っていれば、ネイルサロンに行かなくても自宅で簡単にケアができるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
甘皮処理の目的ってなに?

甘皮処理の主な目的には、以下のようなものがあります。
爪の健康を保つ
甘皮は爪の根元を覆っている皮膚の一部で、細菌や異物が侵入するのを防ぎ、炎症や感染から守ったり、爪の成長をサポートしたりしています。
しかし、甘皮が過剰に伸びると、健康な爪の成長を逆に妨げてしまうことがあります。
そのため、適切に処理することで、爪がスムーズに成長し、健康的な爪を維持できるのです。
爪を美しく見せる
甘皮処理をすることで、爪の根元がすっきりと見え、キューティクルラインが整います。
その結果、ジェルネイルやマニキュアを塗る際、仕上がりが格段に美しくなります。
また、甘皮が処理されることによってネイルベッド(爪のピンクの部分)が広く見えるため、爪が長くきれいに見えることも大きな利点です。
ネイルの持ちを良くする
甘皮が爪に付着していると、ネイルがはがれやすくなる原因となります。
甘皮を適切に処理すれば、ジェルやマニキュアがしっかりと爪に密着するため、ネイルの持ちを良くすることができます。
爪や皮膚の乾燥を防ぐ
甘皮が伸びて乾燥すると、ささくれができたり、爪の水分が奪われたりする原因となります。
そんな時は、甘皮処理と保湿ケアを行うことで乾燥を防げます。
甘皮はどこまでカットする?

甘皮を処理する際、「どこまで切っていいのか?」という点は、多くの方が悩むポイントだと思います。
甘皮をカットする範囲は、ルースキューティクルだけにとどめるのが正解です。
甘皮は本来、爪の根元を保護し、細菌や異物の侵入を防ぐために存在しています。
そのため、甘皮を全て取り除いてしまうと、細菌感染や炎症などのトラブルを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
正しい甘皮処理の範囲については、次の項目で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
甘皮処理で除去するのはルースキューティクルのみ
前項で解説した通り、甘皮処理で除去するのはルースキューティクル(薄い角質の膜)のみです。
「甘皮処理」と聞くと、爪の生え際にある甘皮部分を全てカットするものと勘違いしやすいですが、実はそうではありません。
実際に処理を行うのは、甘皮の下や爪の表面に張り付いているルースキューティクルだけです。
爪の根元を覆っている甘皮部分は、よほど伸びていない限り無理に切らないようにしましょう。
この部分を切りすぎると、皮膚が炎症を起こしたり、出血したりする原因になります。
セルフ甘皮処理なら基本は切らなくてOK

セルフで甘皮処理をする際、「甘皮を切らないといけない!」と思っている方も多いかもしれませんが、基本的には切る必要はありません。
甘皮処理は、爪や皮膚の状態に合わせて調整することが大切です。
爪や皮膚の状態によっては、甘皮を軽く押し上げるだけで十分な場合もあれば、逆にしっかりとカットが必要な場合もあります。
ここでは、どんな時に切らなくて良いのか、どんな時にカットが必要なのかを解説します。
べつに切らなくても良いパターン
甘皮が薄く、ほとんど伸びていない場合は、特に切らなくても問題はありません。
この場合、無理に切るのではなく、プッシャーで軽く押し上げたり、ガーゼクリーンをするだけで十分に整います。
むしろ、甘皮をカットすることで、細菌感染や炎症を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。
むしろ切らない方が良いパターン
甘皮が生まれつきほとんどない方や、甘皮周りが敏感になっている時は、切らないほうが良いでしょう。
特に甘皮部分が炎症を起こしている場合、無理に切ることはおすすめできません。
切ることで炎症が悪化したり、出血の原因になったりすることがあります。
このような時は、まず保湿を優先し、甘皮を切らずに回復を待ちましょう。
しっかりカットした方が良いパターン
「基本的に甘皮は切らなくて良い」とお伝えしてきましたが、状態によってはカットしたほうが良いパターンもあります。
それは、甘皮がある程度伸びていて、爪や指先に影響を与える場合です。
例えば、甘皮を押し上げた時に皮膚が伸びすぎている場合、カットしないとキューティクルラインが整わず、ジェルやマニキュアがきれいに塗れません。
このような時は、余分な甘皮部分を適度にカットする必要があります。
また、ささくれができている場合は、ニッパーでやさしくカットすることが大切です。
放置しておくと、ささくれが広がってしまう恐れがあります。
甘皮処理は「押し上げる」イメージで!

甘皮処理を行う際、「切る」というイメージを持っている方が多いかもしれません。
しかし実際は「押し上げる」というイメージを持つことが大切です。
前項でもお伝えしましたが、甘皮(キューティクル)には、爪を守る大切な役割があります。
その部分を切るというイメージで処理を行うと、皮膚を傷つけてしまう原因になりかねません。
しかし、やさしく押し上げるイメージを持つことで、爪や皮膚の健康を守りながらケアができます。
甘皮を押し上げるのに必要な道具は、メタルプッシャーやウッドスティックなどです。
一方、切るための作業にはキューティクルニッパーが必要となり、少しハードルが高く、ある程度の技術も求められます。
押し上げるだけのシンプルな処理方法は、誰でも気軽に実践できるので、ネイル初心者の方にもおすすめです。
甘皮処理の頻度とタイミング

甘皮処理を行う際、「どのくらいの頻度でやるべきか?」「タイミングはいつがベストなの?」といった疑問が浮かびますよね。
ここでは、甘皮処理の適切な頻度と、ベストなタイミングについて解説します。
頻度は頻繁にする必要はない
甘皮処理は、頻繁に行う必要はありません。
甘皮を何度も繰り返し処理すると、爪や皮膚に不必要な負担をかけてしまうことになります。
具体的な頻度としては、1〜2週間に1回程度が目安です。
甘皮がきれいに整っている場合は、1ヶ月に1回程度の処理で十分なこともあります。
それ以上の頻度で行うと、甘皮部分の皮膚が過度に刺激を受け、乾燥や荒れ、炎症などの原因になるため注意が必要です。
タイミングは甘皮が伸びてきたら
甘皮処理を行う最適なタイミングは、まさに「甘皮が伸びてきたな…」と感じた時です。
爪が伸びるにつれて、甘皮も少しずつ伸びて爪の根元に厚みが出てきます。
この時期に甘皮が硬くなったり、浮き上がったりすることが多いため、処理を行うのがベストです。
また、甘皮を放置すると、爪の成長が妨げられるだけでなく、ネイルが剥がれやすくなる原因にもなります。
そのため、甘皮が自然に伸びてきた段階で処理をすることで、爪の健康を保ちつつ、指先の美しさもキープできます。
【セルフネイル】甘皮処理のやり方や頻度は?初心者でも簡単きれいにケアできるコツ
https://www.nailjoshi.com/7637/
初心者さんは甘皮処理のやりすぎに注意

甘皮処理を始めたばかりの初心者さんは、つい過剰に甘皮を処理してしまいがちです。
しかし、やりすぎると爪や周囲の皮膚にトラブルを引き起こすリスクが高まります。
例えば、処理しすぎることで甘皮の皮膚が傷つき、その傷口から細菌やウイルスが入り、炎症を引き起こして赤く腫れることがあります。
こういったトラブルは、痛みや不快感を伴うだけでなく、最悪の場合、爪の変形や健康的な爪の成長を妨げる原因にもなりかねません。
このような理由から、初心者の方は甘皮処理を過剰に行わず、適度なケアを行うことが大切です。
処理しすぎた時の対処法
万が一、甘皮処理をしすぎてしまった場合は、適切な対処をすることが非常に重要です。
以下に、過剰に甘皮処理をしてしまった時の対処法を解説します。
■傷口の消毒をする
出血や傷ができた場合は、まず消毒液で傷口をきれいにし、細菌感染のリスクを減らしましょう。
■しばらくネイルを休む
甘皮を傷つけてしまった場合は、ネイルケアだけでなく、マニキュアやジェルネイルも控えましょう。
傷が治るまでネイルを休むことが大切です。
■保湿ケアをしっかり行う
傷ついた甘皮部分を保護するためには、保湿ケアが欠かせません。
ネイルオイルやハンドクリームを使って、甘皮部分をやさしく保湿し、乾燥を防ぎましょう。
■症状が改善しない場合は病院へ
炎症がひどくなったり、膿が出てきたりした場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
細菌感染や炎症が進行している場合、専門的な治療が必要になることがあります。
まとめ

今回は、甘皮処理を行う理由やカットする範囲、ケアの頻度について解説しました。
本記事でお伝えした通り、指先を美しく保つために甘皮処理は重要ですが、過度に行うことは避けたほうが良いです。
特に初心者の方は、甘皮を無理に切りすぎたり、押し上げすぎたりする傾向があります。
これが爪や皮膚に負担をかけ、出血や炎症、爪の成長に悪影響を与える原因となるため注意が必要です。
万が一、過剰に甘皮処理をして皮膚を傷つけてしまった場合は、消毒や保湿ケアをしっかり行い、しばらくネイルケアを休んで回復を待つことをおすすめします。
適切な頻度と正しい方法で甘皮処理を行い、美しく健康的な爪をキープしていきましょう。


