ネイル検定などでも試験に出題される定番のアートが、手書きの五枚花です。
実は五枚花はバランスを取るのがとても難しく、不格好なお花になってしまいがちです。
しかし五枚花はお花の基本のような形なので、どうにか自分で書けるようなればアートの幅が広がります。
そこでバランスを取るのが難しい五枚花を、上手に書くためのちょっとしたコツがあります。
そこで今回は、五枚花をバランス良く書くやり方と、桜・梅・桃のそれぞれの違いをご紹介します。
初心者でも五枚花をバランスよく書く方法
五枚花はお花を表現する時の基本形なので、イラストでもよく目にします。
そのため簡単に書けそうですが、五枚花をバランス良く書いていくのは思っている以上に難しいです。
しかし花びらを書く際のちょっとしたポイントさえ押さえておけば、すぐに書けるようになります。
以下で五枚の花びらをバランス良く書くポイントをお伝えします。
①二等辺三角形をイメージして、頂点にあたる位置3か所にお花につかうカラー(ジェルやマニキュア)でちょんちょんと目印をつけておきます。
②目印にした3点の中心を決めます。
③残りの隙間にも(五角形の肩にあたる位置)同じくカラーで目印を付けていく。
この時点で、花びらの位置関係が見えてくると思います。
③つけておいた目印から中心をめがけて、真っ直ぐにカラーを使ってラインを引きます。
④5本のラインが中心から放射状になるように書けていれば、一番の難関である花びらの位置が定まります。
後はそのラインをガイドラインとして、好きように花びらの形や長さなどを微調整しながら変えていきます。
これでバランスのよい色々なタイプの五枚花を書くことができます。
この時に花びらと花びらがくっつかないよう、すき間を意識しながら書いていきましょう。
手書きで桜ネイルのやり方
五枚花のバランスの取り方に慣れてきたら、あとはそれぞれのお花がもつ特徴を押さえて書いていけばどんどんバリエーションが増えていきます。
今回は人気の桜をモチーフにした桜ネイルの書き方をご紹介します。
初心者の人が桜の花を書く時のポイントは、花びらの先に切れ目を入れることです。
切れ目はハートのように丸くせず、尖がらせるとグッと桜感が出ます。それでは書いてみましょう!
用意するもの
- ベースジェル
- アート用の細い筆
- ベースカラーにしたい色(肌馴染みの良いカラーがおすすめです)
- 桜アート用のカラージェル2色…ピンク・桜色(白っぽいピンクがおすすめです)
- ゴールド系のラメやブリオン(なくても大丈夫です)
- トップコート
やり方
- ベースジェルを塗って硬化し、お好きなベースカラーを爪全体に塗って硬化します。
もう一度繰り返し二度塗りにします。
この時グラデーションができる人は、グラデーションにするのもおすすめです。 - 「五枚花をバランス良く書く方法」を参考にしながら、アート用の細い筆を使ってお花を入れたい位置に桜色のジェルを使い、ちょんちょんと置いていきます。
- 目印に置いた桜色のジェルをまずは中心に向け引っ張り、次に外側に向けて引っ張ります。
ここで花びらの大きさを決めます。 - ジェルを筆に足し3で作ったガイドラインに沿って、塗りつぶしながら花びらの形を取っていきます。
この時、先端の切れ目は気にしなくて大丈夫です。 - 筆に残っているカラージェルをペーパーなどで拭き取り、きれいになった筆で花びらの先端をスッと通します。
すると筆を通した箇所はジェルが筆に取り除かれ、シャープな切れ目ができます。
花びら全てに切れ目が入ったら硬化します。
筆は花びらに通す度に毎回きれいにしましょう。 - 2色目のピンクのジェルを花びらの中心に重ねていきます。
花びらに色の濃淡ができ平面的だった桜に立体感が生まれます。
できたら硬化します。 - 最後に桜色のジェルをほんの少しだけ筆にとり、中心に小さい点を3つほど付けます。
こうするとデザインが一気に締まります。
点が付いたら硬化します。
この時にラメやブリオンがある人は、桜色のジェルで中心につけた点々の代わりに、ラメやブリオンを使ってちょんちょんと乗せていきます。 - 慣れるまでは②~⑧の工程を一気にやらず、指ごとに一本ずつ硬化しながらやっていきましょう。
またジェルの場合、硬化しておけば上からさらにジェルを重ねることができます。
全体のバランスを見てお花を足したり、お花を重ねて書き奥行きを出したりもできるので色々と楽しんでみて下さい。
ドットペンで簡単五枚花の書き方
ネイルアートを手描きする時のアイテムに「ドットペン」があります。
その名の通り、ドットを描くためのペンで、スティックの両端に大きさの異なる小さな球体が付いているのです。
使い方は簡単で、ドットペンの先端にカラージェルをほんの少し付けて、ドットを描きたいところへスタンプのようにポンと押すだけでOKです。
カラージェルをつける量が多かったり、爪に押し当てる時に力強く押してしまうと、ドットがかなり大きくなる・歪んでしまうなどが起こるので注意してくださいね。
ドットはいざ細筆で描こうとしても、筆先の扱いが繊細すぎて、小さいドットを描くには限界だったりして、アート初心者にはなかなか難しいです。
ドットペンがあれば細かいドット柄をあっという間に描けますし、これから紹介する五枚花を描くなど応用もできるので、1本持っていると便利ですよ。
用意するもの
- ベースジェル
- ベースカラー用のジェル
- 五枚花用のジェル
- トップジェル
- ドットペン
- ラメパウダー
やり方
- ベースジェルを爪の全面と先端に塗って、規定時間通りネイル用ライトで硬化します。
- ベースカラーを爪全面と先端に塗ります。
2度塗りをすると色ムラが目立たなくなりますよ。
ベースデザインは細かい五枚花が目立つようにワンカラーやグラデーションネイルにしたり、シアーなカラージェルでにじみアートっぽくするのがおすすめです。 - いよいよ五枚花を書いていきます。
まずは花を何個描くか、配置と一緒に決めましょう。
写真のように花を5個描く場合は、どの花から書いてもOKです。
ランダムな配置にするとアート感が出ますし、等間隔に配置するとハンドメイドの布地のようなほっこりとした可愛らしいネイルになります。 - 描き始める場所が決まったら、ドットペンに花を書く用のカラージェルを付けます。
そしてドットが輪になるように5個打ってみましょう。
輪になるよう書いたドットが1個の花になるので、ドットの間隔はくっつきすぎたり、離れすぎたりしないように気をつけてください。 - ドットを5個打ったら輪の中心に向かって、花びらの細い部分を描くようにドットペンを引きます。
丸の中央から、力を入れずサッとひくと、花びらの形になりやすいです。
他のドットも同じように花びらの先端を書きましょう。 - 花びらの形やバランスに問題がなければ、早めにライトで硬化します。
硬化せずに時間を置いてしまうと、花びらの1つ1つがペタッと広がるように伸びてしまうことがあるのです。
これではせっかく書いた花も潰れてしまい、バランスが台無しになってしまいます。
ドットがぷっくりしている時ほど広がりやすいので、素早くライトで固めるようにしましょう。 - 硬化したら、同じ要領でドットを打ち、花を5個書いていきましょう。
書くのに失敗しても、ライトで固める前なら拭き取ってやり直しができます。
ワイプに消毒用エタノールを含ませて、軽い力で拭き取りましょう。 - 5個の花を書き終えたら、花の中央部分にラメパウダーを少しだけのせましょう。
ドットペンを使いクリアジェルを花の中央にちょんとのせます。
その後ドットペンでラメパウダーを取り、クリアジェルをのせた部分にほんの少しだけつけましょう。
こうすることで花の雄しべ・雌しべ部分をラメで再現できます。
ラメを乗せ終えたらライトで仮硬化します。 - 最後にトップジェルを爪全体と爪の先端に塗って、規定時間通り硬化すれば完成です。
ラメの部分がザラザラするようなら、トップジェルを2度塗りしましょう。
未硬化ジェルが出るトップジェルなら、拭き取りを忘れずに。
ドットペンを使うことで、花びらのバランスがとりやすく、大きさの均一な花が簡単に書けます。
多少歪な仕上がりでもそこまで変にならないので、肩に力をいれず、気楽にお花を書いてみてください。
まとめ
今回は春の花をメインにご紹介しましたが、花は一年中咲いています。
五枚花のバランスが取れるようになると、他の季節の花にも応用できますし、なんといっても手書きのアートは特別感がありますよね!
ぜひセルフネイルのレパートリーとして五枚花をマスターしておいてはいかがでしょうか。
ちなみに、花の手描きアートは、多くのネイリストが受ける「ネイル検定」で、3級の実技試験に含まれています。
試験では、上でご紹介した五枚花だけでなく、ひまわりやハイビスカス、バラなど花の種類は問われません。
ですが、アートを書くための画材はジェルではなくアクリル絵の具ですし、ドットペンは使えず、細筆で全てを書かなくてはなりません。
もしネイル検定に挑戦する機会があるなら、3級は必ず受ける級ですし、アートもフラワーから変わることはないと思われますので、まずは細筆で花を手描きできるように練習しておきましょう。
アクリル絵の具でネイルチップに書く練習だけでなく、自分の手やモデルの手、練習用ハンドなど自分以外の手に書く練習をするとコツが掴めますよ。