ジェルネイルをしていたら爪が割れてしまった!そんな時はどうしますか?ネイルサロンでジェルネイルをつけてもらっている人も、セルフネイルでジェルをつけている人も、爪割れは避けたいところです。セルフネイラーである程度知識がある方なら、自分でなんとかしてしまうという方もいますが、セルフネイルをはじめたばかりだと、どうすればいいのかわからないですよね。実は爪が割れたときの対処法には様々なものがあり、簡単に割れた部分を補修するやり方もあるのです。今回は、セルフネイルで爪が割れた時に試したい、亀裂や割れの直し方についてご紹介してまいります。
ジェルネイルはセルフでも挑戦しやすい!
ジェルネイルはマニキュアでは出せないツヤ感や、こだわりのアートが楽しめます。そして何よりも爪をしっかりとコーティングするので、丈夫で長持ちなネイルが楽しめるのです。そもそもジェルは、身の回りにあるプラスチックと同じように「合成樹脂」で出来ています。液状の合成樹脂を、ネイル用ライトで固めて爪に接着するので、ネイリストだけでなくセルフでも意外と簡単にジェルネイルができちゃいます。
近年はベースジェル、カラージェル、トップジェルが1つになった「オールインワンジェル」や、シールを剥がすようにペロンとめくってジェルがオフできる「ピールオフジェル」など、より簡単にジェルネイルが楽しめる商品も多く販売されています。価格も安価になってきているので、ジェルネイルキットを買って、自分ではじめてみた!という方も多いのではないでしょうか。また、セルフネイルがネイリストという職業に就くきっかけになっている人も多く、筆者はセルフネイルを続けているうちに「ネイリストになりたい!」と思い、ネイルスクールへ通い、資格を取って実際にネイリストとして働き始めました。セルフネイルは簡単に始められるのに、なりたい職業のきっかけにもなるので、ネイルって意外と奥が深いジャンルですよね。
しかし、セルフでジェルネイルをしていたり、ネイルサロンでジェルネイルをつけていたりすると、ときどき「爪トラブル」が発生することもあります。特に起こりやすいのが、爪割れである「亀裂」です。爪を丈夫な素材でコーティングしているはずなのに、どうして爪が割れてしまうのでしょうか?
ジェルネイルをつけていても爪割れが起こる!?
ジェルネイルは合成樹脂というプラスチックの仲間とはいえ、爪につけるという観点からある程度柔軟性を持たせた作りになっています。爪は簡単に言うと、指先に圧力をかけやすくする支えのような役割があります。爪がジェルによってカチカチになりすぎてしまうと、地爪へのフィット感がなくなってしまい、指先の動きや圧力についていけなくなるのです。
そうして爪にフィットして、爪先から根元までしっかりコーティングされているジェルネイルも、残念ながら強い衝撃には耐えられません。日常生活のなんでもないタイミングで爪に強い衝撃がかかり、ジェルと爪が割れてしまうこともあるのです。主に以下のようなケースで割れてしまいやすいので、注意が必要です。
- 缶のプルタブを開ける時
- 重たい引き戸や引き出しを開ける時
- ふとした拍子に手を思い切りぶつけてしまった時
- 地爪が薄く傷んでいる時
- アクセサリーの留具を使っている時
- 爪先でシールを剥がそうとした時
- 車のドアを開ける時
上記のような、生活のふとした瞬間で爪が割れることも多いです。ジェルネイルで爪が割れてしまうのは、爪を伸ばしていたり長さ出しをしているロングネイルを続けている方に起こりやすいのですが、地爪が元々薄く、傷んでいる状態だと、短くしている方でも割れることがあります。
そもそも、爪はケラチンというタンパク質が主成分なので、骨のように丈夫ではありません。爪先に負荷がかかる動きや作業は、ジェルネイルをつけている時でも避けたほうが良さそうです。そして、爪先に気を使いながら生活することは、爪割れを防ぐことに直結します。地爪が弱いからと諦めずに、なるべく爪先を使わないように生活することで、割れないように保つことができます。
ジェルネイルをつけている時に爪が割れたら?
ネイルをつけているときに爪が割れてしまったら、早めの対処をすることが大切です。まずは爪が割れて欠けてしまった時に、セルフネイルでどのような方法を使って直せば良いのかをご紹介します。
●そのまま放置はNG
爪が欠けて一部が無くなってしまった時は、きれいに伸ばして元の長さにするまで我慢する必要があります。爪は自己再生する機能はないので、伸ばすことを最優先しましょう。
そして、すでに欠けてしまったところをそのままにしていると服やストッキングに引っかかったり、皮膚を傷つけてしまう可能性があります。セルフネイルでの爪が割れた時の対処法は、以下のような方法でカバーしておきましょう。
①爪やすりや爪切りでカットする
爪の白い部分をフリーエッジといいます。この部分は指先の皮膚にくっついていないので、欠けた部分に合わせてカットしてOKです。服やストッキングに引っかからないように、爪やすりや爪切りを使って形を整えておきましょう。ジェルがついている状態でも、削ったり切ったりして、爪先が鋭利にならないように対策しておくことが大切です。
ただし、爪切りや爪やすりを使ったあとは、ジェルと爪の間にスキマができやすく、のちのちジェルが剥がれるかもしれません。剥がれかけのジェルは無理やり取ってしまうと爪表面を傷つけてしまうので、正しいオフが出来ない時は力ずくで取らないようにしましょう。
②絆創膏やテープを使ってカバーする
近いうちにネイルサロンに行く人や、数日後にセルフでネイルを直す場合は、絆創膏や湿布、包帯を留めるテープを貼って割れた部分をカバーしておくのがおすすめです。また、割れた部分がフリーエッジではなく、ピンクの部分の時も、応急処置として絆創膏等を貼っておきましょう。絆創膏はガーゼが貼ってある部分を避け、粘着部分だけをハサミでカットしてつかいます。割れた部分を覆うように貼り付けて、これ以上割れないように、また爪先の当たりが鋭利にならないようにカバーします。
水仕事やお風呂に入ると絆創膏やテープが剥がれやすくなりますが、貼り替えるときは慎重に粘着部分を触りましょう。もろくなっている爪では、絆創膏を剥がそうとしたときに負担がかかり、余計に割れが大きくなってしまうかもしれません。
③ネイルグルーやジェルを使って補強
爪の亀裂がフリーエッジやピンクの部分にまで入っているときは、これ以上割れないように補強しておくことが大切です。すでにジェルネイルが取れていたり、自分でオフができる時は、地爪の状態に戻しておき、以下のようにネイルグルーやジェルで補強しておきましょう。
●ネイルグルーとシルクで補強
表面がシルク、裏面がシールになっているシルクのシートと、ネイル用グルーを使います。シルクは亀裂部分よりも少し大きめに覆うようカットしましょう。爪の表面を消毒用エタノールで拭き取り、シルクシートを亀裂に貼り付けます。その後、ネイル用グルーでシルクと地爪が密着するように塗っていきます。グルーの液が、シルクに染み込むように、押しつけながら塗布していきましょう。ネイルグルーは自然乾燥で固まるものなので、しっかりと乾いたことを確認したら完成です。グルーやシルクなど、使用する材料に専門的な言葉を聞くと難しそうですが、セルフネイルでも慣れれば簡単に補強することができますよ。
●ベースジェルジェルとシルクで補強
密着力はグルーに劣りますが、ベースジェルとシルクでも補強ができます。シルクを亀裂の大きさよりも少し大きめにカットして、貼り付けるまでは上記と同じです。その後、シルクを貼っている部分にベースジェルを塗ります。シルクが透明になるくらい、ベースジェルを染み込ませましょう。シルク部分にジェルを塗り終えたら、ライトで仮硬化します。その後爪全体にベースジェルを塗って、爪表面がデコボコしないように厚みを作っていきます。最後に完全硬化すれば完成です。
爪割れをセルフ長さだしで対処!
セルフでジェルネイルをつけている方は、長さ出しに挑戦するのも1つの手です。ネイリストも行っている正式な方法としては「フォームを使った長さだし」と「チップフォームを使った長さだし」があります。どちらも多少の慣れが必要な技術ですが、セルフでできるようになれば爪が割れて短くなってしまった時でも安心です。今回は、長さ出しの基本である、フォームを使ったやり方をご紹介します。
●フォームを使った長さだしのやり方
【必要なもの】
・ビルダージェル
通常のクリアジェルよりも、粘度や強度の高いため長さだしができるジェルです。
ネイリストのおすすめポイント:ソフトジェルでありながら長さだしができる便利なジェルです。内容量も多めで練習にもおすすめ。
・ネイルフォーム
指先につけて土台にし、その上にビルダージェルをのせます。紙製で裏面がシールになっているものが多いです。
ネイリストのおすすめポイント:プロのネイリストも使用しているモアクチュールのフォームは、少し幅広になっているので使いやすいです。
- ベースジェル
- 筆
- ネイル用ライト
- ファイル
- バッファー
【やり方】
甘皮は事前にドライケアを済ませておきます。爪の長さはフリーエッジが1~2ミリになるようエメリーボードで整えましょう。爪が長いまま、欠けたままでは、長さ出しをしたときに折れやすくなってしまいます。最低でも割れてしまった部分に合わせて、爪先が真っ直ぐなスクエアになるよう短くしておきましょう。
- ベースジェルを爪全体に塗布して、ライトで硬化します。爪先にも忘れずに塗っておきましょう。
- ネイルフォームの円の部分を取り外し、目盛りが書いてある部分に合わせて爪先にフォームを差し込みます。爪先のカーブに対してフォームのカーブが合わないときは、ハサミでカットして調整しましょう。
- 正面と横から見たときに、フォームのカーブと爪先のカーブが合っていて、スキマがないかを確認します。爪先とフォームが一直線になるように位置を調整しておきましょう。
- シール部分をくっつけて、フォームが筒になるように形を整えます。
- フォームの上にビルダージェルを少量のせて、好きな形や長さになるよう筆で伸ばしていきます。ジェルの場合1センチ以上の長さだしには向いていないので、長くなりすぎないように注意しましょう。その後、フリーエッジや爪の角、サイドにもビルダージェルを塗ります。サイドは本来の位置よりも少しオーバー気味に塗るのがおすすめです。
- フォームからフリーエッジまでビルダージェルが塗り終わったら、一度ライトに入れて仮硬化しましょう。
- 仮硬化が終わったら、ビルダージェルで爪の根元からフォームの先端までビルダージェルを塗っていきます。フォームと地爪に段差ができないように塗布量を調整しましょう。
- フォームで作った爪先が薄い時は、好みの厚さになるまで塗布→仮硬化を繰り返しましょう。ただし分厚すぎると自然な形にならないので注意が必要です。
- 地爪とフォームの爪先までが一直線になったら、完全にライトで硬化します。その後フォームをそっと外しましょう。
- ォームを外したら、ファイルを使って長さと形を整えます。バッファーでバリを取ったら完成です。
爪の割れや亀裂補強は、本数が多いと大変ですが、セルフネイルで爪が割れた時も1~2本なら比較的素早く、簡単に対処できます。いつでも対処できるようにシルクやネイルグルー、ビルダージェルやフォームを揃えておくと安心ですね。技術力アップにもつながるので、何度か練習してみてはいかがでしょうか。