ネイルを付けるのが習慣となっていると、ふとした瞬間に「ネイルを付けて行って大丈夫なのか?」と気になる時があります。
病院に大きな検査に行く時や、入院する時にネイルをしていて平気なのかということは心配になる方も多いのではないでしょうか。
歯科や耳鼻科への通院ならそれほど気にしないかもしれませんが、入院するとなると不安ですよね。
今回は入院や検査の際にネイルはオフをしたほうが良いのかという疑問に答えていきます。
セルフでジェルをオフする方法もご紹介するので、万が一の時のために備えておきましょう。
また、体の健康と共に、ネイルを楽しむためには自爪が健康であることも大切です。
健康な自爪でいるためのポイントや、気をつけたい爪の病気についても解説します。
爪に病気の疑いがあると、ネイルサロンでの施術をお断りされてしまうこともあります。
自爪の健康にも気を配って生活していきましょう!
入院する時にネイルはNG?
ジェルネイルを付けているのが習慣になっている人は、ジェルを付けていない方が違和感を持ったり、指先の使いにくさを感じたりするものです。
とはいえ、突然の体調不良などで入院するようになることもありますよね。
そんな時、ジェルネイルはオフしたほうがいいのでしょうか。
特に入院期間が短期間だと「外すのはもったいない」と悩む方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、病気の治療で通院する時や、手術、出産前に入院することになった場合、ネイル全般をつけたままにするのはダメです。
ジェルネイルやアクリルスカルプチュアはもちろん、マニキュア、ネイルチップ、ネイルシールもつけずに病院に行きましょう。
なぜ入院や通院、手術でネイルはダメなのかというと、以下のような理由があるからです。
測定に支障を来すから
指先には、パルスオキシメーターなど、血液の酸素濃度を測る測定器をつけることがあります。
この測定器は、爪に色がついていたり、装飾が施されていると、正確な測定ができないのです。
爪の色で状態を観察するから
爪は健康のバロメーターと言われており、医師や看護師は爪の色や状態から体全体がどのような状態なのか観察しています。
ネイルがついていると色の変化に気づけません。
また、クリアのマニキュアやジェルネイルでも正確な状態が判断できなくなってしまいます。
爪が長いと怪我の元になるから
自分の意思で歩いたり腕が動かせるなら問題ないですが、意識が朦朧としているといった緊急時となるとそうはいきません。
救急隊員や病院の人に抱えられて、ストレッチャーや車いすに運ばれることもあります。
その時、ジェルネイルやスカルプで爪が長いと、病院の人に怪我を負わせてしまうかもしれません。
また、ふいに自分の爪先が当たって、自分の体を傷つけてしまうこともあります。
入院期間や事前に知らされている内容によって「外さなくていいのでは……」と思う時でも、念のためオフしておくのが吉です。
どうしてもオフに行く時間や余裕がない時は、その旨を担当医や看護師にきちんと確認してくださいね。
また、病院のホームページには入院する方に向けた注意事項を掲載していることがあります。
ネイルをつけてもいいのか、ダメなのかという疑問について記載されていることもあるので、目を通しておくのが安心です。
病院の検査がある時はネイルはオフしていくべき?
入院以外でも病院へ検査に行ったり、通院をすることがありますよね。
その最たるものが学校や勤務先での健康診断や、妊婦健診です。
経験上、大学や勤務先で行われる身体測定や視力検査、採血などの健康診断では、ネイルをしていて注意をされたり、検査できなかったりしたことはありません。
しかし、人間ドッグをする場合や、病院によっては健康診断でもネイルはダメというケースがあるので、自己判断せず事前に病院へ問い合わせをしましょう。
特に妊婦健診は、ネイルは妊娠何週までOKという病院もあれば、ネイルは妊娠発覚時からダメという病院もあります。
妊婦健診は妊婦さんにとっては欠かせない検査をするので、医師や病院の指示に従いましょう。
セルフでのジェルオフの仕方
突然の入院になった場合、ネイルサロンの予約が取れないこともあります。セルフでのジェルネイルのオフ方法をご紹介します。
用意するもの
①ファイル
150G(グリット)程度の目の粗いファイルでジェルの表面を削ります。
ドラッグストアやバラエティショップで購入可能です。
使い始めは鋭利で皮膚を切りやすいので、ジェルを削る時はファイルの当て方に気をつけましょう。
②オレンジウッドスティック
リムーバーでふやかしたジェルをこそぎ落とす時に使います。
用意できればメタルプッシャーのほうが使い勝手がいいのでおすすめです。
オレンジウッドスティックもメタルプッシャーも、ドラッグストアや100円ショップのネイルコーナーで購入できます。
③アルミホイル
キッチン用品のアルミホイルを、指が包めるサイズにカットして使用します。
ハサミで切るよりも定規や下敷きなどを当ててカットしたほうが綺麗に切ることができますよ。
また、最近はジェルオフ専用のクリップが販売されています。
④コットン
コットンは自分の爪より一回り大きいくらいのサイズにカットしておきます。
分厚いコットンの方がリムーバーをたっぷり染み込ませられるのでオフの際は便利です。
薄いコットンの場合は2枚重ねにして使うとしっかりリムーバーを含ませることができます。
⑤ジェルリムーバー
マニキュア用の除光液ではジェルが溶けない場合があります。
ジェル用のリムーバーか、成分に「アセトン」が含まれているものを使用してください。アセトンは揮発しやすいので、吸い込んでしまうと気分が優れなくなる場合があります。
きちんと換気をして使用しましょう。
やり方
①ファイルでジェルの表面を削ります。
ファイルが皮膚に当たると傷つけてしまう事があるので注意してください。
トップジェルとカラージェルはしっかりと削って、ベースジェルだけが残っている状態にすると、リムーバーが浸透しやすくオフが時短できます。
削りすぎると自爪を薄くする原因になるので、心配な時は削りすぎないようにしましょう。
②爪より一回り大きいくらいのサイズにカットしたコットンに、リムーバーを染み込ませて爪の上に乗せます。
③アルミホイルで指を巻いていきます。
これは、コットンに含ませたリムーバーの揮発を防ぐためです。
できるだけアルミホイルと指の間に隙間ができないように巻くとオフが上手くいきます。
アルミホイルの端を少し折り込んでいるのは、指の腹を切らないようにするためです。
破けにくくもなるので一手間かけることになりますが、折っておくとおすすめです。
④アルミホイルの巻き方に正しい方法はないので、巻きやすいやり方で問題ありません。
実際、ネイリストも人それぞれ違った巻き方をしています。
ここでは片手でも比較的巻きやすい方法を紹介します。
まず、写真のようにアルミホイルを半分に折ります。
指の第二関節まで覆ってしまうと指を曲げた時にアルミホイルが緩んでしまうので注意しましょう。
⑤次に左右どちらかを内側に折り込みます。
指の側面に沿うように折って、しっかりと跡を付けると隙間が出来にくいです。
⑥もう片方も折り込んで、軽く握り込んで密着を良くしましょう。
赤い丸の部分の隙間がなく、ぴしっと指に巻き付いているとリムーバーが揮発せず、ジェルを溶かしてくれます。
この状態で5~10分時間を置くと、リムーバーがジェルにしっかり染み込み、取れやすくなります。
⑦数分置いたらアルミホイルを1本ずつ外して、オレンジウッドスティックやメタルプッシャーでジェルをこそぎ落とします。
取れにくい時は無理に取ろうとせず、もう一度コットンを乗せてアルミホイルを巻きましょう。
無理やり落とそうとすると自爪がめくれてしまい、亀裂や二枚爪の原因になります。
⑧ジェルがオフできたら爪先の形を整えてオフは終了です。
爪表面の細かいキズは時間が経てば自然に消えていきます。
気になる場合はスポンジファイルで表面を軽く擦って整えましょう。
また、ネイルオイルを塗ることで保湿され、治りやすくなります。
爪を健やかに保つコツ
体の健康は日常生活を送ったり仕事をしたり、趣味の時間を謳歌するために非常に大切なことです。
同様に、ジェルネイルを続けていくには自爪が健康な状態であることが重要です。
健康な自爪のほうがジェルの持ちは良く、仕上がりも美しくなります。
ネイルサロンでは、人に移る病気の可能性があったり、ネイリストが爪に悪影響があると判断したりすると施術を断ることがあります。
日頃から自爪の状態に気を配るようにしてくださいね。爪の病気に注意してジェルネイルを楽しみましょう。
気をつけたい爪の病気
・爪白癬
白癬は「はくせん」と読み、爪に白癬菌が感染した状態を爪白癬といいます。
白癬菌とは爪の水虫です。爪が白や黄色っぽく変色し、厚みが出て変形してしまうことがあります。
人に移る病気なので、ネイリストが爪白癬の可能性を認めた場合、ネイルサロンでの施術を断ります。
痛みやかゆみを伴いませんが、周囲の爪に広がったり家族に感染させたりすることがあるので病院で治療することが大切です。
・二枚爪
爪の表面が薄く剥離してしまう病気です。
爪の乾燥と爪先へかかる衝撃が多いとなりやすいです。
除光液の使いすぎや、冬場の水仕事などで爪が油分と水分が奪われ、乾燥することによって二枚爪になります。
また、浮いてきたジェルネイルを無理やり剥がしてしまうと自爪が一緒に剥がれてしまうので注意しましょう。
ネイルサロンでジェルの施術を断ることはありませんが、持ちが悪くなることがあります。
ネイルオイルとこまめに塗ること、水仕事時にはゴム手袋を着用することで改善します。
・グリーンネイル
緑膿菌という細菌の一種が湿気の多い環境で繁殖することで、爪が緑色に変色します。
症状は爪の変色で痛みは伴いませんが、放置すると深くまで広がったり範囲が大きくなったりします。
そのため、治るまでジェルネイルはできません。
軽度であれば、症状の出ている部分を削り落として数週間すれば自然に治ります。
悪化すると色が黒っぽくなるため、カビと思ってしまいやすいですが、カビではありません。
グリーンネイルにならないために
ジェルネイルを付けていると、カラーを塗っているのでグリーンネイルになっていることに自分では気が付かないことが多いです。
付け替えオフをしている時にネイリストが爪の変色に気づいたらお客様にお伝えします。
グリーンネイルの原因である緑膿菌は湿気の多い場所で増えやすく、浮いたジェルの隙間に水分が入り込み、グリーンネイルになってしまうことがあります。
適切な期間で定期的に付け替えをすることでグリーンネイルを対策できます。
まとめ
いかがでしたか?
本日は、入院することになった際にネイルは付けたままでいいのかということに答えてきました。
長期入院や、退院時期がわからない場合はもちろん、短期の場合でも入院時のネイルはダメです。
マニキュアやネイルチップ、ネイルシールも含めて、事前にオフしておきましょう。
検査のために1日だけという場合も、基本的にオフをしておくのが安心ですが、1番確実なのは看護師や担当医にネイルのオフが必要か尋ねることです。
後半は、自爪を健康に保つために注意したい爪の病気を紹介しました。
ジェルネイルをしている方がなりやすかったり、かかってしまうとネイルサロンで施術を断られたりする病気は以下の通りです。
・爪白癬
・二枚爪
・グリーンネイル
この中で爪白癬は人に移る確率が高く、身近な人に移してしまうこともあるのできちんと治療することが大切です。
自爪の健康を保ちながらジェルネイルを楽しみましょう!