ネイルをしていて「シェラック」という名前を耳にすることはありませんか?
シェラックは「ジェルとマニキュアの間のようなもので、爪に優しい!」と言われているネイルのことです。
シェラックの施術にもジェルネイル同様、硬化ライトが必要なため「マニキュアのようなボトルに入った使いやすいジェルネイル」と思っている人が、実は少なくありません。
しかしシェラックがジェルネイルと全く同じなら、わざわざネイルサロンに行ってシェラックをオーダーする意味は何でしょうか。
今回は、ネイルサロンでも扱われているシェラックネイルのメリット・デメリットや使い方についてご紹介します。
シェラックネイルとは?主な特徴
シェラックは、ジェルのようにライトで硬化できるので乾かす時間が必要なく、マニキュアを塗るような手軽さが人気です。
クイックジェルとも呼ばれ、ジェル程の厚みはないですが、マニキュアよりはぽってりと艶のある仕上がりになります。
また、ジェルネイル程持ちは良くないですが、マニキュアよりはだいぶ長持ちするのが特徴です。
このように、ジェルの良さを兼ね備え、かつマニキュアの手軽さのあるシェラックは、「ジェルとマニキュアの間」と言われているのです。
まずはシェラックの主な特徴を解説していきますね。
持ちは2週間程度
シェラックの持ちは約2週間です。
フットネイルだと3週間ほど持つ方もいらっしゃいます。
ジェルネイルの持ちが約3週間、マニキュアは約1週間なので、シェラックの持ちはちょうど中間ということになります。
塗るのもオフも簡単
シェラックは塗り方がマニキュアに近く手軽なのに加えて、オフのジェルネイルより簡単です。
ジェルはオフする時に表面を削る工程が必要ですが、シェラックは表面を削る必要がありません。
アセトンを染み込ませたコットンを爪に乗せ、アルミホイルで指を包んで10分ほど時間を置けばOKです。
マニキュアとジェルのいいとこどり
シェラックは「ジェルネイルのように硬化して素早く完成させられる」「マニキュアのように薄付きでナチュラル」という特徴から、まさにマニキュアとジェルのいいとこどり。
使い方としてはジェルネイルと同じですが、マニキュアのように薄付きで圧迫感のないつけ心地は、シェラックならではです。
シェラックとジェルネイルを比較!
ネイルの仕上がりや使い心地を左右する「ジェルネイル」と「シェラック」。
どちらもライトで硬化するタイプのネイルですが、実際には仕上がりの厚みやオフのしやすさや爪へのやさしさなどに大きな違いがあります。
ここでは、それぞれの特長を比較しながらどんな方にどちらが向いているのかを解説していきます。
爪に優しいのは?
爪へのやさしさを重視するなら、シェラックネイルの方が負担が少ないと言えるでしょう。
理由は、サンディング(爪の表面を削る作業)が不要で自爪を傷つけずに施術できるからです。
オフの工程でも、ジェルのようにファイルで削る必要がなくアセトンを染み込ませたコットンで包むだけ。
爪へのダメージが最小限に抑えられる点が大きなメリットです。
一方で、一般的なソフトジェルは密着力を高めるためにサンディングが必要な場合が多く、オフの際も表面をファイルで削る作業が伴います。
この工程を何度も重ねることで、爪の乾燥や薄さにつながってしまうことも。
さらに、シェラックは薄付きで軽やかに仕上がるため、爪への圧迫感が少なく自然なつけ心地が好みの方にもぴったりです。
通気性に配慮された軽やかな仕上がりで、「爪が呼吸できるような感覚」と表現されることもあります。
ネイルによる爪のダメージが気になる方や自爪を大切にしたい方には、シェラックネイルがおすすめです。
オフがしやすいのは?
オフのしやすさを重視するなら、シェラックネイルが断然おすすめです。
ジェルネイルの場合は表面をファイルで削ってからアセトンを使用する必要があり、時間も手間もかかります。
その上、削りすぎてしまうと自爪を傷つけてしまうリスクも。
シェラックは、サンディング不要で表面を削る工程もありません。
アセトンを含ませたコットンを爪にのせてアルミホイルで包むだけで、10分ほどでペロッとふやけて簡単にオフできます。
削る工程がないぶん、爪の乾燥や薄くなるといったトラブルも起こりにくく、繰り返し使っても負担が少ないのが魅力です。
セルフネイル派の方にとっても、シェラックの扱いやすさはうれしいポイント。
リムーバーだけでスムーズにオフできるので、忙しい中でも無理なくネイルを楽しむことができますよ。
ネイルアートがしやすいのは?
ネイルアートの幅を広げたい方には、一般的なジェルネイルの方が向いています。
ジェルネイルの方が粘度が高く、厚みを出したり立体的なアートを作ったりと自由なデザインがしやすいからです
ストーンやパーツを埋め込むようなデザインや、グラデーション・ミラーネイルなどの凝ったアートもジェルならしっかり固定できて長持ちします。
対してシェラックは、どちらかというとシンプルなワンカラーやグラデーション向き。
ベース・カラー・トップをそれぞれ硬化させて仕上げるスタイルで、筆を使わずボトル塗りが基本なので細かいアートや複雑なデザインにはあまり向いていません。
粘度の高いクリアジェルのように厚みを出すことができないため、立体感のあるアートや長さ出しなども不向きといえるでしょう。
ネイルの仕上がりにこだわりがある方やアートを存分に楽しみたい方には、自由度の高いジェルネイルの方が適しています。
さりげないネイルを楽しみたい方には、シェラックの軽さが心地よく感じられるかもしれません。
シェラックネイルのメリット・デメリットを比較
シェラックをセルフで使ってみたい!と思っている方もいるはず。
そこでシェラックを使うメリット・デメリットも比較していきましょう!
シェラックを使うメリット
■ジェルに比べ、爪への負担が少ない
シェラックはジェルのようにライトで硬化させるので、落とす時にはオフの作業が必要です。
しかしジェルのように表面を削る工程の必要はなく、アセトンであっという間に簡単に落とすことができるので、ジェルをオフする時のような負担が爪にかかりません。
■マニキュアよりもツヤツヤ
ジェル程の厚みもツヤもないですが、マニキュアに比べると圧倒的にシェラックの方がぷっくりとし、艷やかです。
薄付きのジェルといった仕上がりなので、フットネイルで人気です。
ジェルネイルなど巻き爪が痛いと感じる方も、シェラックの薄付き感なら痛みを感じないという方も多いです。
■乾燥時間がいらず、持ちが良い
シェラックはライトで硬化することができるので、マニキュアのように乾かす時間は必要ありません。
またマニキュアなら1週間もすれば、爪先が剥げてしまうことがほとんどですが、シェラックは硬化させ爪に定着させているので、2~3週間は持ちます。
フットネイルですと4週間ほど持つのでフットネイルでシェラックを選ぶお客様は多いです。
シェラックのデメリット
■ジェルと比べるとつやが弱い
ジェルネイルと比べると表面のツヤ感は劣ってしまいます。
また、薄付きなことがメリットでありますが、ジェルネイルのようなぷっくりとしたフォルムが好きな方には薄付きなのであまりおすすめできません。
■できるアートの幅が限られる
できるアートの幅が限られることもシェラックのデメリットと言えます。
特にパーツを付けるアートは埋め込むことができないためあまり向いていません。
基本的にワンカラーを楽しむものと考えたほうが良いでしょう。
■ジェルと比べると厚みがなく、強度が弱い
シェラックにはジェルネイルのクリアのように粘度の高いものがありません。
そのため、爪のフォルムを形成したり、長さ出しをしたりすることができないというデメリットがあります。
普段からジェルネイルをしている人は、シェラックだと少し物足りないかもしれませんね。
シェラックがおすすめな人
シェラックネイルは、以下のような人におすすめです。
- シンプルなネイルが好き
- もともとセルフネイル派
- 強度にはこだわりがない
- 自爪に近い自然な仕上がりが好き
- 自爪を傷つけたくない
シンプルなワンカラーやカラーグラデーションネイルが好きな方にシェラックはおすすめです。
セルフネイルでシェラックを使う場合も筆を用意する必要がなく、サッと塗ることができますよ。
ちなみにシェラックは塗る前にしっかりボトルを振って撹拌する必要があります。
振らずに使うと硬化不良が起きたり発色が悪かったりすることがあるのでしっかり混ぜてから使ってくださいね。
強度にこだわりがなく、自然なつけ心地が好みという方にもシェラックはおすすめです。
また、厚みがでてしまうと指先が使いにくいと感じている方にもシェラックのつけ心地は良いものであるはずです。
最後に、自爪を傷つけたくないならシェラックが良いでしょう。
なぜかというと、シェラックはサンディング(密着を良くするために自爪をヤスリで削ること)の工程なしで付けることができるので自爪を一切傷つけることがありません。
また、オフの時にも表面を削る必要がなく、アセトンを巻くだけでオフできるので誤って自爪を傷つけることがないのです。
ジェルネイルやマニキュア、またシェラックネイルなど、自分のライフスタイルに合わせてぜひ色々と試してみて下さい。
シェラックの使い方
シェラックネイルは、マニキュアのような手軽さとジェルのような持ちの良さを両立できる扱いやすいネイルアイテムです。
必要な道具を用意すれば、セルフでもサロンのような仕上がりを楽しめるのが魅力。
サンディング不要で自爪にやさしくオフもスムーズにできるため、ネイル初心者さんや自爪を傷めたくない方にもおすすめです。
ここでは、シェラックをセルフで楽しむための準備と基本のオン・オフのやり方をやさしく解説していきます。
使い方を覚えて、爪にやさしいネイルライフをはじめてみましょう。
用意するもの
シェラックネイルをセルフで楽しむためには、いくつかの基本アイテムをそろえておくことが大切です。
- シェラックカラー(ベースとカラーが一体型の製品もあり)
- シェラックトップコート
- UVまたはLEDライト(硬化用)
- ネイルクレンザー(未硬化ジェルの拭き取り用)
- アセトン(オフ用リムーバー)
- コットン・アルミホイル
- ウッドスティックまたはメタルプッシャー
- ネイルファイル・バッファー
必要に応じて、キューティクルオイルやハンドクリームなどの保湿アイテムもあるとケアまでしっかりできます。
オンのやり方
シェラックネイルのオン(塗布)のやり方は、ジェルネイルよりも工程がシンプルで手軽です。
セルフでも扱いやすく、慣れれば10〜15分ほどで完成させることもできます。
- 爪の下準備(プレパレーション)
爪の長さや形を整え、甘皮を処理します。
バッファーで表面のツヤを軽く消す程度でOK。
サンディングは不要なので爪を削る必要はありません。
その後、ダストや油分をネイルクレンザーでしっかり拭き取って清潔に整えます。 - シェラックのカラーを塗る
シェラックはボトルタイプで、マニキュアのようにそのまま塗れます。
使用前にボトルをよく振って顔料を均一にしておくのがポイント。
薄く均一に1度塗りし、メーカー推奨時間に従ってUVまたはLEDライトで硬化します。
その後、2度塗り目をして再度硬化。 - トップコートを塗って硬化
全体にトップコートを塗布し、ライトで硬化します。
塗りムラやはみ出しに注意しながら、爪の先端のエッジ部分も忘れずに塗りましょう。 - 未硬化ジェルの拭き取り
トップコートを硬化した後、ネイルクレンザーで未硬化ジェルを拭き取ります。
ノーワイプトップコートなら拭き取りは不要です。
これでツヤが出て、しっかり定着したシェラックネイルが完成です。
ジェルよりも薄づきで自然な仕上がりなので、セルフネイル初心者にも扱いやすいのが魅力です。
仕上げにキューティクルオイルで保湿すると、爪まわりまで美しく整いますよ。
オフのやり方
シェラックネイルのオフは、一般的なジェルネイルよりも簡単で爪へのダメージも少ないのが特徴。
削る工程が不要なため、自爪を傷つけたくない方にもぴったりです。
- アセトン入りのリムーバーを用意する
必ずアセトン成分を含んだ専用のリムーバーを使いましょう。
ノンアセトンでは落とせないため、成分を確認してから使用してください。 - リムーバーを染み込ませる
コットンにたっぷりリムーバーを含ませ、それを爪全体にしっかり密着させます。 - アルミホイルで包む
リムーバーを含ませたコットンを爪に乗せたら、その上からアルミホイルで指先を包みます。
密閉することでリムーバーの揮発を防ぎ、より効果的にシェラックを浮かせることができます。 - 10分ほど放置する
シェラックが柔らかく浮いてくるまで、約10分待ちます。
放置後、アルミとコットンをそっと外します。 - 浮いたシェラックをやさしく除去
ウッドスティックやプッシャーで、浮いたシェラックをそっと取り除きます。
無理にこすったり削ったりせず、やさしく剥がすのがポイントです。 - 保湿ケアで仕上げる
オフのあとは乾燥しやすくなるため、ネイルオイルやハンドクリームでしっかりと保湿ケアをしましょう。
ジェルネイルと違ってサンディングや削り落としが必要ないので、爪の表面を傷める心配がありません。
オフも簡単にできるため、セルフネイル派の方にもシェラックはおすすめです。
まとめ
シェラックネイルはジェルネイルとマニキュアのいいとこどりをしたようなネイル方法で、手軽さと爪へのやさしさが魅力です。
ライトで硬化させることで乾かす手間がなく、マニキュアよりも長持ち。
さらにサンディング不要でオフも通常のソフトジェルより簡単なため、爪に負担をかけにくいのが特長です。
ジェルネイルほどの強度やアートの自由度はありませんが、シンプルな仕上がりやナチュラルなつけ心地を求める方にはぴったりの選択肢です。
「爪を傷めたくない」「セルフで手軽にネイルを楽しみたい」そんな方には、シェラックネイルがとても相性の良いアイテムといえるでしょう。
ネイルの楽しみ方は人によって違いますよね。
自分の爪の状態やライフスタイルに合わせて、無理のない方法でネイルを楽しんでみてください。