いつの間にか割れたり欠けたりしてしまう爪は、なかなか丈夫にならず、悩んでいる人が多いのではないでしょうか。爪は髪や皮膚と同じく「タンパク質」が主成分なのですが、タンパク質はもちろん、ビタミンが不足してしまうと、健康な爪が保ちにくくなってしまうのです。今回は、どんなビタミンを取れば、丈夫な爪に繋がるのかをご紹介します。そしてビタミンたっぷりで美容と健康に欠かせない野菜は、思ったようには量が摂れないですよね。そんな野菜の栄養を、ギュギュッと凝縮して摂れるのが「ベジブロス」です。ベジブロスは、お財布に負担をかけずに若さと美をゲットできるという、まさに「魔法の野菜スープ」なのです。何となく衰えを感じる年代のあなたも、飲めばきっと納得する「ベジブロス」の何がそんなにスゴイのか、その秘密に迫ります。
健康な爪とは
ツヤのある若々しく健康的な爪と、年齢よりも老けて見える爪の違いは何でしょうか?健康的に見える爪の条件は、
・爪にツヤがある
・爪に透明感があり、きれいなピンク色をしている
・爪に縦筋や凹凸がない
爪にツヤがあるのは、爪が乾燥せずにしっかりと潤っていて透明感があるからです。また健康な人は血流がよく、指先まできちんと血液が流れています。その血管の色が爪から透けて見えるため、きれいなピンク色になります。そして爪の悩みで一番多いのは、爪にできる縦筋です。若い時にできる爪の筋は、乾燥によってできることがほとんどなので、保湿ケアをすれば改善されます。しかし年齢を重ねると、肌にシワが増えてくるように、爪も老化現象を起こしている可能性があります。潤いや爪を形成する栄養の不足から、爪にもシワや凹凸ができてしまうのです。このような加齢による爪のシワの場合、外からの保湿では限界があり、体の中から改善していく必要があります。爪に必要な栄養素は爪を作る主な成分であるケラチン(タンパク質)と栄養を行き渡らせるために必要なビタミンやミネラルです。
爪のビタミン不足に要注意
爪は主にケラチンというタンパク質でできています。そのためタンパク質が不足すると、割れやすく欠けやすい、そして2枚爪になりやすいといった悩みが出てきてしまいます。しかし、爪の割れや欠けを防ぐためにタンパク質だけ摂っていれば良いというわけではありません。ビタミンやミネラルも含めてバランス良く摂ることで、栄養が行き渡り、丈夫な爪の生成に繋がるのです。以下では、爪を丈夫にするために意識して摂りたいビタミンをご紹介します。
●ビタミンA
ビタミンAは鳥や豚のレバーなど、動物性の食べ物に多く含まれています。また野菜や果物には、「プロビタミンA」というビタミンAによく似た働きをする成分があり、ニンジンや海苔に多く含まれています。爪を固くする効果が期待できるので、炒めものなど加熱する料理で効率よく摂取しましょう。
●ビタミンB群
爪の伸びを促進してくれるのがビタミンB群です。ビタミンB群とはB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンのことを指し、エネルギーを作り出してくれます。牛や豚、鶏のレバー、卵黄、ナッツなどに多く含まれていますが、サプリメントなどで補うのもおすすめです。
●ビタミンE
ビタミンEは血行を良くする効果が期待でき、爪の伸びはもちろん、ツヤもプラスしてくれます。アーモンドやモロヘイヤに多く含まれており、ビタミンCと一緒に摂ることで抗酸化作用がよりアップします。お肌の調子が気になるという方にも、ビタミンEはおすすめです。
割れや欠けと無縁な爪は、栄養・睡眠をしっかり取ってこそ叶います。栄養バランスを考えて、爪や身体が喜ぶ食事を摂るように心がけましょう。
●ネイルオイルによる保湿も大事
タンパク質やビタミンを取って身体の内側から割れにくい爪を作るだけでなく、外側からネイルオイルで保湿をして乾燥しない爪にすることも大事です。爪周りにぬるものはネイルオイルとネイルセラムの2種類があります。ネイルオイルは爪を保湿するもので、ネイルセラムは爪に栄養を与えるものです。そのため、食事やサプリメントからしっかり栄養を摂れている場合はネイルオイルの保湿で十分といえます。逆に、自爪が薄くなってしまっている、非常に傷んでいるという時は食事からの栄養補給に加えてネイルセラムによる栄養補給もしたほうが良いでしょう。
・ネイルオイル
スポイトタイプなので肌に触れずにオイルを垂らすことができるので衛生的にも良いのが魅力のネイルオイルです、ハーブの香りでリフレッシュできますよ。
ネイルオイルはとにかくこまめに塗ることが大切なので自宅用、職場用、ポーチ用などに使い分けすると塗るのを忘れることを防ぐことができますよ。
・ネイルセラム
爪が割れやすい、爪が薄い、縦筋が入っているなどの症状におすすめのネイルセラムです。爪自体に浸透して爪の補修を行ってくれます。
保湿と補修をしてくれる爪の美容液です。ベタつかないテクスチャーで幅広い方におすすめの商品です。
このようなネイルオイル、ネイルセラムを併用しながら割れにくくツヤのあるきれいな爪を保っていきましょう。次に野菜の栄養をたっぷりとあますことなく取れる「ベジブロス」についてご紹介していきます。
フィトケミカルの抗酸化力
厚労省の国民健康・栄養調査によると、成人男女の1日の野菜摂取量は、最近10年間のいずれの年も266.7g~303.4gの間を行ったり来たり。推奨量の350gにはほど遠い数字です。昨今、野菜摂取の大切さが叫ばれているのは、ビタミン、ミネラル、食物繊維の豊富さだけでなく、野菜のフィトケミカルが注目され出したからです。フィトケミカルとは、植物に含まれる天然の化学物質のことで、
・β-カロテン(緑黄色野菜)
・リコピン(トマト)
・カテキン(お茶)
・イソフラボン(大豆)
・アントシアニン(ブルーベリー)
・クルクミン(ウコン)
・ケルセチン(タマネギ)
・カプサイシン(トウガラシ)
・スルフォラファン(ブロッコリー)
・フコイダン(海藻)
などなど、よく耳にするものばかりですが、注目は、これら成分のずば抜けた抗酸化力にあります。病気や老化を促進する活性酸素に、野菜や果物のフィトケミカルは高い効果を発揮するのです。しかし私たちは日々、これを無駄にしているかもしれません。
フィトケミカルが凝縮したベジブロス
私たちは、たとえばジャガイモなら皮を剥き、ピーマンならヘタと中の種を取り除いて料理します。実は皮やヘタ、種の部分は宝の山。野菜のフィトケミカルや栄養は、ここに最も多く含まれているのです。皮とそのすぐ下の部分には、細菌や害虫、紫外線から、野菜が自らを守るためのフィトケミカルがたっぷり。ヘタには、葉や根を伸ばすために必要な栄養が、また種には、次の子孫が成長するための栄養とフィトケミカルが詰まっています。この宝の山を当たり前のように捨てている…、なんだかもったいなく感じますね。そこで、今話題の「ベジブロス」を活用しましょう。ベジブロスとは、vegetable(野菜)にbroth(だし汁)と合わせた造語で、野菜くずを煮込んで作るだし汁のことです。じっくり加熱することで、野菜のフィトケミカルが余すところなく溶け出し、ジュースやスムージーを超える栄養食に変身するのです。
ベジブロスの効果
野菜の栄養は、生野菜では1/10~1/100しか吸収できないといいます。しかしベジブロスなら、溶け込んだ複数の野菜の成分をそっくり吸収でき、素晴らしい効果を発揮するのです。
1. 老化防止
フィトケミカルの強力な抗酸化力で、活性酸素による老化を阻止します。
2. 免疫力アップ
フィトケミカルには、免疫細胞を活性酸素から守るだけでなく、免疫細胞を増やす働きがあります。
3. 野菜の有効活用
捨ててしまう野菜くずが栄養たっぷりのスープになるので、ゴミの減量化にも。
4. 料理が美味しくなる
野菜の甘味と旨味が溶け出しただし汁は、スープやお味噌汁、カレーや煮込み料理のベースにして、深みのある味わいが楽しめます。
ベジブロスを作ろう
例えば身近な野菜や果物でも、
・トマトのヘタ
・ニンジンやタマネギのヘタ、皮
・長ネギの青い部分
・キャベツや白菜の芯
・ジャガイモやショウガの皮
・セロリの茎、葉
・ピーマンのヘタ、種
・カボチャの種、ワタ
・シイタケの軸
・リンゴの芯、皮
・グレープフルーツの皮
改めて見ると、野菜くずはこんなにあります。まずはこれら野菜くずの汚れを落として水分を拭き取り、保存用ビニール袋に入れて冷蔵庫にストックします。一定量溜まったら、ベジブロスを作りましょう。
- 野菜くず 両手に山盛り1杯
- 水 1300cc
- 料理酒 小さじ1杯
材料:
※コンブや煮干、シイタケ、干しエビなどを加えると、味にパンチがでます。
- 鍋に洗った野菜くず、水、料理酒を入れる
- 弱火で30分ほど、コトコト煮る
- 野菜と煮汁をざるで漉す
※浮き上がってくるアクはフィトケミカルの塊なので、取らないこと。
これで、黄金色に輝くベジブロスが1リットルほど出来上がります。冷蔵庫で保存し、3日くらいで使いきるようにしましょう。
まとめ
自然の恵み、植物の生命力を丸ごと頂く。ベジブロスは、まさに「一物全体(いちぶつぜんたい)」の恩恵です。一つの生命の全体を頂くことで、特別の働きが生まれるのです。順天堂大学の白澤卓二教授の実験報告では、ベジブロスを飲んで1時間後の血液検査で、血中の抗酸化力(BAP値)が25%もアップしたといいます。この抗酸化力なら、この夏できたシミも速攻撃退、ゆるみ出した肌のハリも取り戻せそうな気がします。活性酸素のダメージが溜まり出す年代こそ、ぜひベジブロスを取り入れましょう!