最近はネイルアイテムが安く簡単に購入できるので、セルフでネイルを楽しむ人が増えてきました。
ネイリスト顔負けのネイルができる方もいますが、セルフネイラーにとって最大の難関は「長さだし」ではないでしょうか。
長さだしをマスターすれば、デザインのバリエーションも増えるので、身につけたいテクニックの一つですよね!
今回は初心者でも安心してできる、セルフジェルネイルでの長さだしの方法を解説していきます。
是非参考にしてくださいね。
- ネイルの長さ出し方法は3種類
- ・ジェルネイル
- ・スカルプチュア
- ・ネイルチップ
- ジェルネイルで長さ出しする基本のやり方
- ・必要なもの
- 1.自爪のプレパレーション(下準備)をする
- 2.ネイルフォームの準備をする
- 3.ベースジェルを塗る
- 4.フォームを付ける
- 5.先端を作って仮硬化する
- 6.全体にジェルを塗って硬化する
- 7.未硬化ジェルを拭き取りピンチを入れる
- 8.ファイル類で形を整える
- 9.トップジェルを塗って硬化する
- アクリルスカルプチュアの基本のやり方
- ・必要なもの
- 1.プレパレーションをする
- 2.ネイルフォームの準備をする
- 3.リキッドとパウダーでミクスチュアを作る
- 4.ミクスチュアをフォームと自爪の繋ぎ目部分に乗せる
- 5.ミクスチュアをフォームに伸ばして希望の長さにする
- 6.自爪にミクスチュアを乗せて伸ばす
- 7.ピンチを入れつつ自然乾燥させる
- 8.フォームを外してネイルファイルで形を整える
- ネイルチップで長さ出しの基本のやり方
- ・必要なもの
- 1.プレパレーションをする
- 2.自爪に合うネイルチップを見つけて調整する
- 3.チップ用ジェルを塗布する
- 4.ネイルチップを爪に付けて硬化する
- 5.ネイルファイルで長さと形を調整する
- 長さ出しに関してよくある質問
- ・セルフネイルで長さ出しをするならどの方法がおすすめ?
- ・深爪でも長さ出しはできる?
- ・ソフトジェルとハードジェルの違いは?
- ・ネイルサロンでの長さ出し料金はどのくらい?
- まとめ
ネイルの長さ出し方法は3種類
ネイルの長さだしの方法は複数ありますが、よく使われるのは3種類です。
まずはそれぞれの特徴について、分かりやすく解説していきます。
ジェルネイル
ジェルネイルの長さだしは、フォームと呼ばれる土台を使って、ジェルで長さを足していきます。
通常のジェルネイルと同じく硬化ライトで固めるので、ライトに入れるまでゆっくり時間をかけて形を整えることができ、長さだしの中では比較的初心者でも挑戦しやすいです。
長さだしに使うジェルは、硬化後に硬めに仕上がる「スカルプジェル」や「ハードジェル」を使って行います。
粘度があるので扱いにコツが要りますが、アクリルスカルプチュアのような臭いはないので、自宅でも問題なく行えます。
ただし、ハードジェルはオフ剤に反応しないため、削ってオフするしかありません。
ハードジェルを使う場合、自爪には直接乗せず、ベースジェルを塗ってから長さだしの工程を行うようにしましょう。
スカルプチュア
最近はチップやジェルネイルでの長さだしが多くなってきましたが、スカルプチュアが長さだしの先駆けです。
アクリルリキッドとアクリルパウダー、フォームを使って人工爪を形成し、ブラシで爪の形を整えて長さを足していきます。
空気に触れると徐々に固まるため、手早く行うことが綺麗に仕上げるコツです。
強度が高くロングネイルにもできますが、アクリルは扱いが難しく、セルフネイルでマスターするにはひたすら練習するしかありません。
また、独特の臭いがあるので、換気をしながら行うことが必須になります。
ネイルチップ
ネイルチップでの長さだしは、爪の形をしたチップを使って長さを足します。
爪全体のフルチップと、先端だけのハーフチップがありますが、フルチップの方が初心者は扱いやすいかもしれません。
フルチップは自分の爪のサイズに合ったチップを選んで貼るだけなので、最も簡単にできる長さだし方法です。
チップは接着剤でも装着できますが、最近ではジェルを使ってチップを装着し、そのままデザインまで仕上げることも多くなっています。
ジェルと組み合わせることで「長さだし+デザイン」が自由に楽しめるので、マスターするとセルフネイルでもサロンに負けない仕上がりになるでしょう。
ジェルネイルで長さ出しする基本のやり方
まずはジェルスカルプチュアで必要なものとやり方をご紹介していきます。
必要なもの
- ベースジェル
- トップジェル
- ビルダージェル
- ネイルフォーム
- ジェルブラシ
- 硬化用のライト
- ネイルファイル
- スポンジバッファー
- 消毒用エタノール
- コットン
100均のジェルやネイル道具を使っている方は多いと思いますが、ビルダージェルは100均では販売がないので、ネットのネイルショップで購入するのがおすすめです。
ネイルフォームやその他のグッズは100均でも販売されています。
1.自爪のプレパレーション(下準備)をする
エメリーボードで自爪の長さを整え、甘皮処理を行います。
サンディングが必要なベースジェルを使用する場合はスポンジバッファーで自爪の表面を軽く擦って全体的に傷を入れましょう。
消毒用エタノールで爪表面の油分除去をして下準備の完了です。
2.ネイルフォームの準備
ネイルフォームがしっかりと爪先にはまるように調整します。
真ん中のシールをくり抜いて、土台になる部分の裏側に貼り付けます。
このようにすることで土台部分が分厚くなるのではめ込みやすくなります。
指先の皮膚が引っかかってしまってストレスポイントまでフォームが入らない場合は、ハサミで引っかかっている部分をカットしましょう。
3.ベースジェルを塗る
まずは自爪にベースジェルを塗ります。
全体に塗って、表面がつるんとしたらライトで硬化します。
4.フォームを付ける
フォームは指の真上から見てまっすぐ、横から見て水平になるように付けます。
フォームの先端が上がりすぎていると、ジェルでハイポイントを作るのが難しくなり、先端が下がっているとサイドストレートも下がってしまうので注意してください。
5.先端を作って仮硬化する
まずは先端を作ります。ジェルを爪先かかるくらいのところに置き、バブルが入らないように注意しながらジェルを両方のストレスポイントまで誘導します。
ストレスポイントとは以下の写真の赤丸の部分です。
しっかりとストレスポイントまでジェルが届いたら数秒間ライトに当て、仮硬化します。
6.全体にジェルを塗って硬化する
先端を作ったジェルとの境目を繋げられる位置にジェルを乗せます。
爪の真ん中から真ん中より少し下のあたりにハイポイントができるようにしながら、ジェルを爪全体に塗りましょう。
横から見てハイポイントができていること、先端側から見て厚みが均一であることを確認してライトで仮硬化します。
7.未硬化ジェルを拭き取りピンチを入れる
仮硬化したらコットンに消毒用エタノールを染み込ませて未硬化ジェルを拭き取ります。
爪のストレスポイントあたりを横から指で抑え込んで「ピンチ」を入れましょう。
ピンチを入れることで爪先のカーブが深くなるため、きれいなシルエットになったりフィット感がアップしたりしますよ。
8.ファイル類で形を整える
180Gのネイルファイルでサイド、先端、表面を削ってフォルムを整えます。
ジェルは柔らかいため、どんどん削れてしまいます。
形を整えようとするあまり削りすぎないようにしましょう。
ネイルファイルでフォルムを作ったら、スポンジバッファーで表面がなめらかになるように軽く整えます。
9.トップジェルを塗って硬化する
特にカラーを塗ったりアートをしたりしない場合は、トップジェルを塗ってライトで硬化すれば完成です。
アクリルスカルプチュアの基本のやり方
続いて、アクリルスカルプチュアでの、必要な道具と基本的なやり方を解説していきます。
アクリルでの長さ出しは技術が必要なため、慣れるまで何度も練習を重ねることが大切です。
必要なもの
- ネイルニッパー
- エメリーボード
- ネイルファイル(150グリッド~240グリッド)
- アクリルリキッド
- ガラス容器(アクリルリキッドを入れる用)
- アクリルパウダー
- スカルプチュア用ブラシ
- ネイルフォーム
- 消毒用エタノール
- キッチンペーパー
- プライマー
1.プレパレーションをする
ネイルニッパーで自爪の長さをできるだけ短くし、エメリーボードで整えます。
その後240グリッドのネイルファイルで爪表面をサンディングし、エタノールを染み込ませたキッチンペーパーでしっかり油分除去を行います。
プライマーを少量塗布し、揮発させたら下準備は終了です。
2.ネイルフォームの準備をする
装着の仕方は、ジェルネイルでのフォームの準備で説明した方法と同じです。
爪の先端からフォームを合わせ、ピタッとフィットする位置にしっかりはめ込みましょう。
3.リキッドとパウダーでミクスチュアを作る
ガラス容器にアクリルリキッドを入れ、その中にブラシ浸して穂先にリキッドを含ませます。
そのままアクリルパウダーを取ると、ミクスチュアと呼ばれるスカルプの素材ができあがります。
ミクスチュアは、粉っぽさが残るとパウダーが多すぎる状態で、反対に筆先から流れてしまうならリキッドが多すぎる状態です。
ミクスチュアを取ったら、3秒〜5秒後に表面がツヤっとして流れない状態が理想なので、パウダーとリキッドのベストなバランスを身に付けてください。
4.ミクスチュアをフォームと自爪の繋ぎ目部分に乗せる
理想のミクスチュアができたら、まずはフォームと自爪の境目部分に乗せます。
ミクスチュアを爪に乗せたら軽く圧をかけ、ミクスチュアが離れたら形の形成へと移行します。
5.ミクスチュアをフォームに伸ばして希望の長さにする
ミクスチュアをブラシの穂先で希望の長さまで伸ばします。
厚みは厚すぎても薄すぎてもNGなので、1㎜前後(クレジットカードより少し厚いくらい)を意識して伸ばしていきましょう。
この時点で先端とサイドのラインをある程度整えておくと、後の仕上げが楽になります。
難しいポイントですが、何度も練習して感覚を身に付けてください。
6.自爪にミクスチュアを乗せて伸ばす
先端の長さを出したら、次はキューティクルラインにミクスチュアを乗せ、先に乗せた部分と馴染ませていきます。
この時、キューティクルに流れてしまうとそこから浮きやすくなるので、慎重に作業してください。
横から見た時にきちんとハイポイントがあるように形成すると、仕上がりも美しくなり、強度も増します。
7.ピンチを入れつつ自然乾燥させる
表面が温かくなって、軽く叩けるようになったらピンチのタイミングです。
両サイドを内側に押し込み、Cカーブを形成しましょう。
そのまま自然乾燥させ、カーブを定着させます。
8.フォームを外してネイルファイルで形を整える
Cカーブがしっかり定着したらフォームを外し、ファイルで細かく形を整えていきます。
先端の形はやりたい形によって四角だったり丸みをつけたりしますが、サイドはできるだけ真っすぐ整えましょう。
表面は、ハイポイントを残しながら凹凸がなくなるよう削っていきます。
まずは粗いファイルである程度形を整え、仕上げは細かいファイルで行ってください。
ネイルチップで長さ出しの基本のやり方
ネイルチップでの長さ出しは、チップの形や使う道具によって様々なやり方があります。
ここでは、フルチップとネイルチップ接着用ジェルを使ったやり方を解説していきます。
必要なもの
- ネイルニッパー
- エメリーボード
- ネイルファイル(150グリッド~240グリッド)
- スポンジバッファー
- ネイルチップ(透明のフルチップ)
- ジェルネイルセット
- 硬化用ライト
- ネイルチップ接着用ジェル
- ウッドスティック
- 消毒用エタノール
- キッチンペーパー
1.プレパレーションをする
ネまずはプレパレーションとして、ジェルネイル同様、エメリーボードやスポンジバッファーで自爪を整えます。
油分除去はチップを合わせてから行ってください。
2.自爪に合うネイルチップを見つけて調整する
ネイルチップを自分の爪に合わせ、調整していきます。
サイズはジャストサイズを選び、キューティクルのラインは自爪のラインに合わせて整えてください。
完成したらチップの裏側、爪に装着する部分を軽くサンディングします。
サンディングすることで密着力を高めることができます。
3.チップ用ジェルを塗布する
先ほどサンディングしたチップの裏側に、チップ用接着ジェルを塗布します。
多すぎると爪に装着した際流れてしまい、サイドやキューティクルに付着してしまいます。
慣れるまで量の調節が難しいかもしれませんが、練習して感覚を身に付けてくださいね。
4.ネイルチップを爪に付けて硬化する
ジェルを塗布したネイルチップを、自爪に付けて硬化していきます。
空気を抜くようなイメージで優しく乗せていくのがポイントです。
力を入れるとジェルが流れてしまうので、集中して行ってくださいね。
はみ出た場合はウッドスティックで修正しましょう。
5.ネイルファイルで長さと形を調整する
しっかり硬化させたら未硬化ジェルをエタノールで拭き取り、ネイルファイルで長さと形を調整します。
キューティクルの段差が気になる場合は、その段差も削りましょう。
ダストを払って完成です。
長さ出しに関してよくある質問
長さ出しに関してよくある質問に回答していきます。
セルフネイルで長さ出しをするならどの方法がおすすめ?
セルフの場合、ネイルチップでの長さ出しがおすすめです。
チップは元々形が揃っているので、サイズ選びさえ間違えなければ綺麗に仕上がります。
反対にフォームを使うジェルやアクリルでの長さ出しは、技術力がいるので慣れた方向きと言えます。
深爪でも長さ出しはできる?
自爪が短いと、長さを出した部分を支える土台が小さいことになるので、長すぎるネイルだと衝撃で折れるリスクが高まってしまいます。
ショートネイルの場合、どの方法でも長さ出しはできますが、フリーエッジが自爪の長さを超えるロングネイルにはしないようにしましょう。
そして深爪の場合は、基本長さ出しはおすすめしません。
爪周りに炎症があったり、土台の自爪が脆いことが多いので、すぐ取れてしまったり、折れてしまうなどのトラブルが起きやすいからです。
どうしてもの場合は、フォームを使わないアクリルでの短めの長さ出し程度にしておきましょう。
また、セルフでは行わずネイルサロンでやってもらうのも良いかもしれません。
ソフトジェルとハードジェルの違いは?
ソフトジェルとハードジェルの違いは、ジェルリムーバー(アセトン)で溶けるかどうかです。
ソフトジェルはジェルリムーバーで溶かしてオフできますが、ハードジェルは溶けないため、すべて削ってオフしなければなりません。
ハードジェルは粘度が高く強度も高いため、割れた爪の亀裂補強や厚さのある仕上がりにするのに向いています。
しかしクリアジェルとして普段から使ってしまうとオフが大変になってしまうので気をつけましょう。
ネイルサロンでの長さ出し料金はどのくらい?
ネイルサロンでの長さ出しは、地域差も大きいですが、1万円~1万5千円ほどのことが多いでしょう。
安いのがウリのサロンでは5000円程度でできることもあるようです。
ネイルサロンで長さ出しをする最大のメリットは美しいフォルムに仕上がり、持ちが良いこと。
最近長さ出しの人気が再燃しているのでできるサロンも増えていますよ。
ちなみに、少しだけ長さを出す場合と、ロングネイルにする場合で料金が異なる場合もあります。
行きたいサロンに値段や時間を問い合わせるのが安心です。
まとめ
長さだしの方法は「ジェル」「スカルプチュア」「チップ」とありますが、セルフで挑戦する場合はジェル、またはチップで行うのがおすすめです。
最初は苦戦するかもしれませんが、コツさえ掴めば簡単にできるようになります。
長さがあるとデザインのバリエーションが増えますし、一本だけ折れた時などの修正にも使えるので、しっかり練習してマスターしてくださいね。
長さだしでセルフネイルのクオリティーを底上げしましょう!