「ジェルネイルアレルギー」というものがあるのはご存知でしょうか?
ジェルネイルによってアレルギー反応が起きて、皮膚のかゆみやただれ、腫れなどが起こることがあるのです。
ではなぜジェルネイルでアレルギーになる人がいるのか?
考えられる大きな原因は、施術のたびにジェルや溶剤、削りカスが皮膚に付くことの蓄積で、アレルギーを引き起こす要因になっているということ。
ネイルを長く楽しむためにも、ジェルネイルアレルギーとはなにか?を知っておくことが大切です。
そこでこの記事では、ジェルネイルアレルギーになる原因や、どんな対処方法があるのかなど、ジェルネイルアレルギーについて詳しく解説します。
- ジェルネイルアレルギーとは何か?
- ジェルネイルでアレルギーになる原因は?
- ・ジェルネイルに含まれる成分が原因
- ・ジェルオフの時に出るダストが原因
- ・リムーバーやアセトンなどの溶剤が原因
- ・UVライトの紫外線が原因
- ジェルネイルアレルギーの原因をつきとめるのは難しい
- ジェルネイルアレルギーによくある症状
- ・皮膚がかゆくなる
- ・皮膚が赤く腫れる
- ・皮膚が荒れたり、水ぶくれができる
- ジェルアレルギーかな?と思ったらすべきこと
- ・自分がジェルアレルギーか確かめる方法
- セルフネイルでジェルネイルアレルギーにならないための予防法・対処法
- ・アレルギー対応ジェルを使う
- ・ネイルオイルやハンドクリームで皮膚を保護する
- ・皮膚につけない!はみ出さないように塗る
- ・UVライトをLEDライトに変える
- ・ピールオフジェルやノンワイプトップジェルを使う
- ・はみ出たジェルはウッドスティックで拭き取る
- ・セルフネイル中はマスクをする
- ・道具は清潔を保ち適切に使う
- セルフネイルはジェルアレルギーになりやすい
- よくある質問
- ・ネイルサロンで施術を受ければジェルネイルアレルギーにならない?
- ・ジェルネイルアレルギーになったらネイルは一切できない?
- ・どの店舗にもアレルギー対応のジェルはある?
- まとめ:ネイル後はすぐに手を洗って保湿しよう!
ジェルネイルアレルギーとは?
ジェルネイルを長く楽しみたいなら知っておいてほしいのが「ジェルネイルアレルギー」について。
これはジェルネイルが原因で引き起こるアレルギー症状の1つです。
ちなみに、ジェルネイルアレルギーとは通称で、病名ではありません。
- 皮膚がかゆくなる
- 皮膚が赤く腫れる
- 皮膚が荒れたり、水ぶくれができる
など、ジェルネイルアレルギーになると、このような様々なアレルギー症状に悩まされることに・・・。
ただ、アレルギーを引き起こす原因は様々あり、一概に「この成分が原因です」とはいえないのが現状です。
ジェルネイルでアレルギーになる原因は?
アレルギーを引き起こす原因について、一概に「この成分が原因です」とは言い切れないとお伝えしましたが、ジェルネイルアレルギーになる原因には以下のようなことが考えられます。
- ジェルネイルに含まれる成分が原因
- ジェルオフの時に出るダストが原因(粉塵)
- リムーバーやアセトンなどの溶剤が原因
- UVライトの紫外線が原因
特にジェルネイルに含まれる成分が原因でアレルギーになる人が多いようです。
では1つずつ詳しく見ていきましょう。
ジェルネイルに含まれる成分が原因
ジェルネイルは硬化前だと、粘度の高い液状ですよね。
このジェル液には、実に様々な化学成分が含まれています。
そしてジェルを爪に塗ったり、塗っている時に指や手などの皮膚につくと、爪や皮膚を通して化学成分が体内に少しずつ取り込まれていきます。
体内で溜まった結果、身体がジェル液を異物と認識して、かゆみや皮膚の荒れといったアレルギー反応を起こすのです。
特にジェルの扱いに慣れていない初心者なら、爪周りの皮膚や指先などにはみ出すこともありますよね。
これはジェルネイルアレルギーになりやすい原因の1つなので、なるべく避けたいところです。
■ジェルアレルギーになりやすい成分
ジェルの中に含まれる「HEMAやベンゾフェノン」や「アクリル酸」といった成分がアレルギーを誘発する可能性があると言われています。
ジェルオフの時に出るダストが原因
ジェルネイルは落とす時にオフという工程が必要です。
オフではジェルをネイルファイルやネイルマシンで削りますが、その時に大量のダスト(粉塵)が出て、空気中に舞うのです。
このダストは吸い込んでしまうと、肺に溜まってしまい、なかなか排出されません。
その結果、身体がダストを異物と認識し、アレルギー症状が出てきてしまいます。
ちなみに、オフが終わった後の部屋も要注意。
集塵機やダストガードを使っていないと部屋中にダストが舞ってしまうので、家具や床に積もってしまい、それを吸い込んでしまうこともあるのです。
リムーバーやアセトンなどの溶剤が原因
アレルギーは、ジェルネイルリムーバーに含まれる「アセトン」や、未硬化ジェルの拭き取り剤に含まれる成分が原因かもしれません。
アセトン自体はマニキュア除光液にも含まれている一般的な成分です。
しかしジェルは平気でも、アセトンが原因でかゆみや皮膚の荒れといった症状が出る人もいるのです。
また、未硬化ジェル拭き取り剤に含まれるエタノールや、酢酸エチル、酢酸ブチルなどがアレルギーの元になることもあります。
UVライトの紫外線が原因
ジェルネイルを固めるために使うUVライトが、アレルギーの原因というケースもあります。
UVライトは紫外線を出してジェルを固めますが、その紫外線もアレルギーを引き起こす可能性があるのです。
ジェル用ライトでかゆみやただれが起こる人は、太陽の日差しやブラックライトの光でも症状が出る可能性があるので要注意。
これらは紫外線アレルギー、または日光アレルギーとも言います。
ジェルネイルアレルギーの原因をつきとめるのは難しい
ジェルネイルアレルギーの原因には、上記のように様々なものがあります。
しかし、実際にどれが原因なのか特定するのは、残念ながら難しいのが現状です。
例えば、ジェルネイルでアレルギー症状が出たとしても、
・ジェルネイル液に含まれる1つの成分が原因なのか?
・ジェルネイル液に含まれる複数の成分が原因なのか?
・ジェルネイル液だけでなく、溶剤や紫外線も原因ではないか?
など、様々なパターンが考えられます。
そしてそれを特定するには、非常に細かいアレルギー検査をする必要があります。
しかし、一般的なアレルギー検査では食品や植物、ダニといったものしか調べられません。
ジェルネイル自体が新しい技術ということもあり、アレルギーの症例は未だ少なく、専門に研究をしている人の数も少ないです。
現状では、症状が出てしまったら「ジェルネイルに関連するものを一切使わない」といった対策をするしかなさそうです。
ジェルネイルアレルギーによくある症状
次に、ジェルネイルアレルギーによくある症状についてお伝えします。
皮膚がかゆくなる
ジェルネイルアレルギーになると、爪にジェルネイルを塗ったり、オフをしているだけで、爪周りの皮膚がかゆくなることがあります。
重度になると、爪から遠い皮膚もかゆみが発生してしまいます。
皮膚が赤く腫れる
アレルギー反応によって、爪周りの皮膚が赤く腫れることもあります。
また、かゆみと同じく爪から遠い皮膚や、爪の下にある皮膚も赤く腫れることが多いです。
皮膚が荒れたり、水ぶくれができる
かゆみや腫れが酷くなると、皮膚が荒れてただれてしまったり、水ぶくれができたりすることもあります。
また、かゆみが強い状態で耐えきれずにかいてしまうと、荒れや水ぶくれもなかなか治りません。
■かゆみや痛みがでたら皮膚科での受診がおすすめ
ジェルネイルをつけてから「なんだか爪周りがかゆい」「皮膚が荒れる」「水ぶくれができる」というときは、ネイリストに相談するのではなく、医師の診察を受けましょう。
ネイリストは医師ではないので、アレルギーなどの診断はできませんし、治療もできません。
また、ジェルネイルアレルギーを発症したら、自力で治す・自然に治ることを期待して放置するのもNGです。
放置してしまうと、症状が今よりも酷くなることも・・・。
気になることがあったり、症状が出てきてしまったら、まずは皮膚科の診察を受けて、医師に相談してみてくださいね。
ジェルアレルギーかな?と思ったらすべきこと
ジェルネイルを使用した後、皮膚に異常を感じた場合は、ジェルアレルギーかもしれません。
皮膚が熱をもつ、小さな水疱ができる、かゆみや赤みなどの異変は、ジェルアレルギーの代表的な初期症状です。
ジェルを使用しただけならすぐに手を洗い、肌を清潔にしましょう。
ジェルネイルを付けた場合はもったいないですが、速やかにオフしてください。
軽度の症状なら、すぐにオフすることで皮膚の状態が落ち着きやすいです。
そのまま付けていると悪化するリスクもあるので、気をつけてくださいね。
自分がジェルアレルギーか確かめる方法
自分がジェルアレルギーか確かめる方法として「パッチテスト」があります。
ジェルネイルのパッチテストは、皮膚の一部分に対象アイテムを少量塗布し、少し時間を置いて拭き取る方法で行います。
肌に赤みやかゆみが出たり、熱をもった場合はアレルギーの可能性が高いです。
肌が弱い方や敏感な方、元々何かのアレルギーを持っている方は、パッチテストで一度確かめてみるのが良いかもしれません。
また、メーカーによってアレルギーが出るものと出ないものがあるので、初めてのメーカーを使う時は行うのがおすすめです。
ジェルネイルアレルギーにならないための予防法・対処法
アレルギーの発症は体質によって個人差がありますが、できるだけなりたくないですよね。
ジェルネイルアレルギーにならないための予防法や対処法について、詳しく解説していきます。
アレルギー対応ジェルを使う
まずは「アレルギー対応」のジェルネイルを使って対策しましょう。
メーカーによっては、アレルギーになりやすい「HEMA」や、「アクリル酸イソボルニル」「アクリル酸」などを含まないものが開発・発売されています。
主なジェルネイルアレルギー対応メーカー
ネイルパフェ
ただし、アレルギー症状が出ている時は対応ジェルであっても使わないでください。
すぐにオフして、皮膚科で診察を受けましょう。
ネイルオイルやハンドクリームで皮膚を保護する
ネイルオイルやハンドクリームで皮膚を保護するのもおすすめです。
オイルでの保護法は、ネイルオフの際、キューティクルにオイルを垂らしてからアセトンやジェルリムーバーを巻いてください。
オイルで油膜を張ることで、急激な乾燥を防ぐことができます。
ハンドクリームで保護する時は、水や油を弾きやすい、撥水性の高いものを施術前に使用しましょう。
皮膚の上に一層膜を張ることで、成分が直接皮膚に触れることを避けることができます。
ただし、爪までしっかり塗るとジェルやマニキュアの定着が弱くなるため、付け替えの場合爪表面には塗らないよう気をつけてくださいね。
皮膚につけない!はみ出さないように塗る
ジェルを塗っていると、爪周りだけでなく、爪先から指にはみ出てしまうこともあります。
ショートネイルだと、爪先は特に塗りにくい部分なので要注意です。
皮膚につかないように、スキンダウンをしながら塗ることを心がけてください。
UVライトをLEDライトに変える
UVライトから出る紫外線が原因なら、LEDライトに変えましょう。
UVライトから出る紫外線が原因なら、LEDライトに変えましょう。
LEDライトからは紫外線は出ないので、アレルギーの人でも安心して使えます。
ただし、使用しているジェルやLEDライトによっては、固まらない可能性もあります。
説明書やパッケージの注意書きをしっかり読んで使用してください。
ピールオフジェルやノンワイプトップジェルを使う
アセトンやエタノールなどの溶剤が原因なら、溶剤を使わない対策が必要です。
アセトンを使わない対策なら、「ピールオフジェル」を使ったり、フィルインでの付け替えを取り入れましょう。
ピールオフジェルなら、アセトンを使わずシールのようにペリッと剥がしてオフができます。
また、フィルインとはトップジェルとカラージェルを削り、ベースジェルだけを残してその上から新たにジェルを塗る付け替え方法です。
フィルインは少し難易度が高い技術ですが、爪も傷みにくいのでおすすめです。
そして、未硬化拭き取りでエタノールを使っている人は、仕上げにノンワイプトップジェルを使いましょう。
ノンワイプトップジェルは、その名の通り拭き取りがいらないジェルです。仕上げの時短にもなるのでおすすめです!
爪からはみ出たジェルはウッドスティックで拭き取る
ジェルがはみ出たら、指や爪で拭っていませんか?
指や爪で拭って放置してしまうと、アレルギーを誘発するだけでなく、顔や腕など色々なところにジェルを付けてしまうかも・・・。
これを予防するためにも、はみ出したジェルはウッドスティックを使って拭き取りましょう。
また、とっさに指で拭いた時はそのままにせず、エタノールで拭き取った後に手全体を石鹸で丁寧に洗ってください。
セルフネイル中はマスクをする
ダストを吸い込まないためにも、マスクつけながらジェルオフを徹底しましょう。
また、部屋にダストを残さないためにネイル用集塵機を導入するのもおすすめです。
集塵機はセルフネイラー向けなら、5000円以下で購入できるものもありますよ!
手を置けるハンドレスト付きの集塵機です。交換用フィルターも付いています。強力なモーターと回転数でネイルダストのほとんどを吸ってくれます。
コンパクトなサイズでスペースに限りがあるところでも使いやすいです。集塵バッグを取り付けるだけで電源を入れればすぐに使えます。バッグの交換も簡単です。
道具は清潔を保ち適切に使う
プッシャーやニッパーを机に出しっぱなしにしているとダストが付着しやすいので衛生的によくありません。
ネイリスト技能検定試験というネイルの試験では、ブッシャーなど肌に直接触れるものはウェットステリライザーという容器にしまうという決まりがあります。
このウェットステリライザーとは、消毒用エタノールでひたひたにしたコットンを底に敷いたガラス製の容器です。
プロのネイリストはこのように道具を清潔に保っているので、セルフネイルをする時も衛生意識は必要です。
使い終わった道具はすぐにキャップをつけて、専用のケースやボックスにしまいましょう。
また、ニッパーやプッシャーは使用後に洗って乾かすこともおすすめします。
セルフネイルはジェルアレルギーになりやすい
サロンでのネイルより、セルフネイルの方がアレルギーが出やすいとされています。
その理由は、やはり技術の問題です。
未熟な技術は当然ながら、セルフネイルの場合、片方の手で施術するようになりますよね。
ネイリストは、利き手でジェルを塗り、反対の手で皮膚に付かないようしっかりスキンダウンして施術をします。
セルフネイルだと上手くスキンダウンができないため、皮膚に付着するリスクが上がります。
また、使う商材にも違いがありますよね。
専用メーカーのプロ向けジェルと、ネットや100均で安く購入したジェルなら、やはりプロ用の商材の方が安全性は高いです。
セルフネイラーさんは技術を磨くのはもちろん、ジェルも化粧品登録済みのアイテムを選ぶなど、きちんと見極めて購入するようにしましょう。
よくある質問
ジェルネイルアレルギーについてよくある質問に回答していきます!
ネイルサロンで施術を受ければジェルネイルアレルギーにならない?
ネイルサロンなら絶対にならない、大丈夫とは言い切れません。
しかし、ネイリストはジェルネイルアレルギーの存在を知っているので十分注意して施術を行っています。
とはいってもネイルサロンでジェルネイルをした後、急にかゆみや赤み、腫れなどのジェルネイルアレルギーの特徴と思われる症状が出た場合は悪化する前に皮膚科に行くのが良いでしょう。
ジェルネイルアレルギーになったらネイルは一切できない?
本記事を読んで、突然ジェルネイルアレルギーになってしまって、その後は一切ネイルができなくなってしまうのかと悲しく思った方もいるはずです。
対処法を取っていてもなってしまうことはあります。
ジェルネイルアレルギーになったらジェルネイルを続けることは難しくなりますが、マニキュアやネイルチップといった方法でネイルを楽しむことができますよ。
他にもジェルネイルアレルギーになった時のネイル方法は、こちらの記事で紹介しています♪
https://www.nailjoshi.com/93374/
どの店舗にもアレルギー対応のジェルはある?
全てのサロンがアレルギー対応のジェルを使用しているわけではないので、気になる方は事前に問い合わせておくのが確実です。
また、ホームページに「化粧品登録ジェルのみ使用」と記載のある店舗でも良いでしょう。
施術時は、「アレルギーがある」「肌が敏感」等ネイリストに伝えればより注意深く施術してくれるはずですので、心配な方は必ず伝えてくださいね。
まとめ:ネイル後はすぐに手を洗って保湿しよう!
ジェルネイルアレルギーは、ある日突然発症する場合が多いです。アレルギーの原因となる物質を特定するのは非常に難しいため、ならないためにはできるだけ気をつけて施術する必要があります。皮膚に付かないようにしたり、ネイル後は手を洗って清潔にする、オイルやハンドクリームで保護をするなど、できることをきちんと行いましょう。アレルギーを予防しながら、ジェルネイルでのおしゃれを楽しんでくださいね。